shin-1さんの日記

投稿者: | 2009年2月16日

○バックヤードを見ればその店が分かる

 人はそれぞれいろいろな仕事をしています。その仕事先にはバックヤードと呼ばれる場所が多かれ少なかれあるのです。35年間役場に勤めデスクワークを仕事にしていていた私にでさえも、小さいながら机やロッカーといったバックヤードがあったのです。私は元来整理整頓の下手な方です。ゆえに公民館主事をしながら町の広報を担当し月に2回発行していたころは目の回るような半端ではない忙しさでした。机の上にうずたかく積まれた書類の中から取材のメモや電話連絡のメモ、写真などを探すのは容易ではなく、次第に探す時間が長くなって、時々パニックになることさえありました。その都度要らないものを捨てて処分し、整理整頓ができたように思うのですが、またいつの間にか元の姿になってしまっていました。私は自分のの上の上の整理ができないのはてっきり仕事のせいだと思っていました。ある日のことNHKの有名なアナウンサーが自分の事務所の机の前でいる姿がテレビの画面に映し出されました。そのアナウンサーの机の上は私の机など比ではないほどにうず高く積まれていました。小さな田舎の小さなジャーナリストを自認していた私は、そのアナウンサーの机の上と自分の机の上をだぶらせながら、仕事を多くやっているからこうなるのだと、安堵をしてものでした。

 私は10年余り、自分がかかわって造ったふたみシーサイド公園という道の駅で商売をしました。その研修会で「バックヤードを見ればその店が分かる」というショッキングな話を聞きました。その方が言うのには、いくらお店をきれいにしても、裏口がちゃんと整っていないといい商売はできるはずがないというのです。思い当った私は社員にそのことを話し、自らも清掃活動をするなど色々と実践したのです。不思議なことにバックヤードをきれいにするとお客が増え売り上げも伸びるのです。そんな目でよそのお店を見てみると、流行っているお店は必ずと言ってよいほどバックヤードの整理整頓ができていました。

 自分の家でもそうだと思います。家には倉庫や車庫などがありますが、きちんと片付きている時は家族の人間関係も良いし、いい仕事ができているように思うのです。幸いわが家には片付けを専門にしているような91歳の親父がいて、息子の私が叱られるほど整理整頓や掃除をしてバックヤードを守ってくれているのです。数日前春一番が吹いて山の近くにあるわが家へも沢山の落ち葉が舞い込みました。掃除をしなければと思いつつ、出張したたのですが、昨日帰ってみると、すっかりきれいに掃除されて大助かりでした。

 私のバックヤードは書斎です。これは親父も手をつけられない部分なので、自分以外に整理整頓をすることはできません。このところの忙しさでと、また言い訳じみた話になるのですが、少し乱雑になって先日も欲しい資料を探すのに骨が折れました。

 私が若いころは見合い結婚が主流でした。そこここに若いカップルの世話をする仲人さんなどがいて、時々見知らぬ人が役場に入ってきて、用事もないのにキョロキョロして帰ってゆく風景をよく見かけました。その人は紛れもなくお目当ての人の様子を探っていたのです。ほとんど結婚が決まっていた女性の様子を探りに来て、机の上の整理整頓ができなかったことと、靴の踵を踏んで歩いている姿を見て破談になったという話を聞きました。多分その人は付けの上と靴の踵をその人のバックヤードと思ったに違いないのです。

 いつの間にか親父を頼って生きてきた自分に気づきました。こんなことを思いつつ、近々書斎の整理整頓をしたいと思う今日このごろです。