人間牧場

〇人間牧場での餅つき大会(その2)

 何でもそうですが、人を動かすことは容易なことではありません。僅か2時間ほどの間に10臼の餅をつきあげて、冷えない間にそれを丸める作業は、昔ならいざ知らず今の若い人たちにはまったく経経験がないので、まさに「言って聞かせてやって見せ」ないと、何をしていいかまったく分からないのです。こんな時頼りになるのは生活力のある人で、つきあがった餅に餡子を入れながら小さくちぎって、丸める作業をする作業が得てているにしっかりと手伝ってもらい、大助かりでした。

みんなでついた餅を丸める作業
みんなでついた餅を丸める作業

 この日は白餅とヨモギ餅、みかん餅、芋餅の4種類を作りました。ヨモギは亀本さんが、みかん餅のみかんは清水さんが、芋餅の芋は私がそれぞれ用意しましたが、みかん餅はみかんをもち米の上に乗せてセイロで蒸し、蒸せたら丸ごともち米と一緒につき込むのです。するとみかんの甘い香りが漂い、柔らかいみかん餅が出来上がるのです。参加した人たちに聞けば、みかん餅はもう5~6年も前から人間牧場では作っているというのに、みんな知らないようでした。

 人を動かすことは段取りが命です。皆さんが到着すれば直ぐに餅つきができるよう、もち米を蒸したり、臼と杵を用意し、臼はお湯を張って温めることも肝心です。板間にブルーシートを敷いて餅取り粉で汚れないようにしておかなければなりません。またまるめたお餅を手際よくパックに詰めてお持ち帰り用の準備もしなければなりません。今回は午後の年輪塾学習会のプログラムも用意されていたので、もち米を蒸し終わると、はがまに研いだ米を入れて2釜ご飯も炊かなければならないし、味噌汁だって大鍋で炊かなければならないので、私的にはてんやわんやの目の回るような忙しさでした。

 みんなが帰った後の片付けもかなりありました。幸い息子夫婦が手伝ってくれたお陰で、随分助かりましたが、パックに入れたお餅を日ごろお世話になっている近所周りに配るのも大変な仕事で、配り終わるのに結局外が暗くなる午後6時頃となってしまいました。もち米をいただいた西岡さんにもお裾分けできて、疲れはしましたが朝から晩まで充実した長い長い1日でした。これでやっと今年の人間牧場での行事もやっと終りました。思えばこの1年間にどれほどの人が人間牧場へやって来たことでしょう。その顔を浮かべながら、昨日はゆっくり風呂に浸かり夕食をとった後、早めに床に就きました。

  「何につけ 人を動かす テクニック 段取り八分 後は成り行き」

  「今時の 人は餅つき さえ知らず 何をすべきか 右往左往す」

  「ついた餅 パックに入れて あちこちに 配って歩く 日ごろのお礼」

  「朝早く 夜遅くまで あれこれと 動き回って お疲れモード」

 

 

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