〇コンビニエンスストア
年中無休で長時間の営業を行い、小規模な店舗において主に食品、日用雑貨など多数の品種を扱う形態の小売店を、コンビニエンスストア(convwnience store)、略称をコンビニ(CVS)といいますが、発祥のアメリカでは「C-Store)と呼ばれています。多くのコンビニは大手資本のコンビニとして展開されている婆が多いようですが、経済産業省の統計業態分類としてのコンビニエンスストアの定義は、飲食料品を扱い売り場面積が30平方メートル以上250平方メートル未満で、営業時間が一日で14時間以上のセルフサービス販売店を指すようです。
諸説がありますが、1969年マイショップ1号店が大阪豊中市に開店したのが日本の第1号、1972年ファミリーマート実験第1号店が日本初のコンビニ第1号、1974年セブンイレブン第1号店が東京都江東区に開店したのが、日本型コンビニ第1号といわれています。1975年に福島県のコンビニで24時間営業が始まっています。
コンビニはこのように僅か40年という短い期間に日本各地に設置され、今では振り込み業務や医薬品販売、ATMまで備えて、特に若者の日々の暮らしにはなくてはならないお店になっているようです。
私のような古い時代の人間してみれば、コンビニは店内が画一的で余り好きではありません。普通の場合左に入り口があって、駐車場に面した通路面に新聞雑誌、次の壁面には飲み物、奥の壁面には弁当などが並び、真ん中には二つの棚があり菓子類、生活用品が整然と並んでいます。入り口左壁面にはおでんや肉まんなど、匂いのするものが置いてあり、否が応でもその匂いにつられて買ってしまうのです。店員さんのレジ対応も親切で早く、あっという間に精算し短い時間で外に出ますが、これが若者の暮らしの日常になっているのです。
コンビニで買うもので多いのはやはり飲み物と弁当類で、飲み物も弁当も品揃えが豊富で新鮮、しかも手ごろな値段なのでついつい立ち寄ってしまうのです。人から聞いた話ですが、弁当やパン等の食料品には消費期限というのがあって、特に弁当などは24時間が命なので、消費期限の切れたものは全て廃棄処分にしてしまうのです。勿体ない世代の私たちから考えると、地球上には飢えに苦しむ人も沢山いるのにと思うのですが、安心と安全を第一にするコンビニですから仕方がないのかも知れません。
最近コンビニ業界にも成長の限界のようなものが見えてきたのか、あちらこちらにコンビニの潰れた店舗を見かけるようになりました。それもそのはず郊外に行ってコンビニの駐車場から辺りを見渡すと、2軒くらい別のコンビニが目視できる激戦区だってあるのです。
夏になると私たちの家の窓には、無数の蛾や虫が光を求めて網戸に集まります。ところが24時間蛍光灯を付けっぱなしにしているのに、何故かコンビニのガラス戸には虫たちが余り集まっていないのです。聞けばコンビニの蛍光灯は特殊なものらしく、虫除け効果があるというのです。通路の巾だって一番奥が10センチ広い等、したたかに計算された顧客の消費動向や、日本人の左回り行動・右利き行動に合わせられていて、脱帽という他はありません。
コンビニが増えると同時に、田舎のお店は立ち行かなくなって閉店する店が相次いでいます。これも時代の流れなのでしょうが、生まれた時からコンビニのあるコンビニ世代が主流を占めるようになった現代は、私たち古い世代には理解し難、く中々住みにくい世の中になりつつあるようです。
「どの店も まったく同じ 設えで 同じもの売る マニュアル時代」
「煌々と 二十四時間 電気つけ 勿体ないと 思う古さよ」
「コンビニは 何故に虫蛾が 集まらぬ 不思議なことと 思いつ通る」
「あちこちに コンビニ空き家 ちらほらと 競争激化 水面下では」