shin-1さんの日記

〇自彊不息(じきょうふそく=じきょうやまず)

 わが家の庭に設置している私設公民館煙会所の室内に「自彊不息」と書かれた掲額があります。若い頃国会議員の塩崎潤さんが国務大臣経済企画庁長官に就任した頃、今は県会議員になっている秘書だった河野さんを通じて上灘・煙会所の為書入りで書いてもらったものです。

 その塩崎潤さんが93歳で27日に亡くなりました。老衰だそうで衆議院を8期勤めた大物政治家でしたが、私の町もかつては選挙区だったため、結婚式などに列席して出会うことが多く、私が司会した結婚披露宴の余興でバイオリンを弾いたり、気さくに声をかけていただくなど、古い時代の味のある政治家でした。息子さんも世襲だとか言われながらも政治家を志し、阿部内閣では内閣の要といわれる官房長官に就任するなど、親子鷹振りを如何なく発揮する現職の国会議員なのです。

shin-1さんの日記

(私設公民館煙会所の壁にかけられた「自彊不息」の掲額)

 自強不息という言葉は、私が塩崎潤先生にお願いして書いてもらった言葉です。戊申詔書という古い書物に「華を去り実に就き、荒怠相誡め自彊息まざるべし」と書かれています。「自ら努んで休まない。努力して怠らない」、という意味ですが、煙会所を訪れる人たちに聞かれる度にこの言葉の意味を説明するのですが、深い意味を説明する度に、自分自らにもこのような行いのできる立派な人間になれるよう叱咤激励して今日まで生きてきました。

 この言葉に出会ったお陰で、随分怠慢や慢心を誡めることができました。その一つが毎日すると決めてことを休まずすることです。ブログを毎日2本書くことも、ハガキを毎日3枚書くことも、また毎日朝三時間12年も掃除を続けられたことも、この言葉のお陰だと、今更ながら塩崎潤という国会議員先生に嗅げながらお礼を申し上げ、ご冥福を祈るのです

 人は生涯にわたって色々な言葉に出会います。いい言葉だと思っても、それを心の教えとして日々の暮らしに生かしていくことは稀です。ましてやその言葉のもつ深い意味など考えることなど殆んどないのです。私はこれからも私設公民館煙会所を訪れる人に、つとめてこの言葉の意味や、書いてもらった塩崎先生のことを話そうと思います。またこの言葉を肝に銘じてこれからも、自彊不息の精神で生きて行きたいと思っています。 


  「この文字を 書いた政治家 既に亡く 掲額のみが われを諭しぬ」

  「人は皆 生まれて生きて 死んで行く 人それぞれに 生き様残し」

  「この教え 戊申詔書の 中にあり 自彊不息 深い意味合い」  

  「さて俺は 何を残そう 思案する 何も残せず それもまたよし」  

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