〇年輪塾と二宮金次郎像調査
私はこれまで、誘われるままに色々な団体やグループに所属して活動していましたが、60歳で教育長を最後に35年間の地方公務員生活を退職したのを機に、えひめ地域づくり研究会議の代表運営委員以外は全ての役職を辞しました。その代表運営委員も4年後に辞して身軽になったのですが、教育長職にあった間大野事務局長に変わってもらっていた21世紀えひめニューフロンティアグループの代表に復帰し、また60歳から一念発起して始めた人間牧場構想の中に、年輪塾を開塾するテーマがあって、自らも年輪塾の塾長となったため、今のところ二つが大きな活動領域なのです。フロンティアグループは会員の高齢かもあって一年一事業なので、そんなに重荷を感じるような役職ではありませんが、年輪塾は現役バリバリの活動なので、盟友清水さんに塾頭をお願いし、米湊大番頭、松本小番頭、浜田1号塾生の力を借りて運営しているのです。
年輪塾は年輪塾ネットというメール連絡網を清水塾頭が立ち上げてその運営をしてもらっていますが、年に何度か年輪塾を開催したり、運営会議をしたりしながらそれなりに私塾として成長をしていることは喜ばしいことなのです。
早いもので宮本常一をテーマにした2年間の学習を終え、今は二宮金次郎をテーマにした2期目の学習も2年目を迎えているのです。清水塾頭が自己学習で解読解説した233話の二宮尊徳翁夜話は既にネットで会員に配信され事故学習に入っていますが、今年の秋には二宮金次郎の8代目の子孫に当たる中桐真紀子さんを招いて公開セミナーを開く準備が進んでいて、また清水塾頭のあらし山で移動塾を開いてから始めた、移動塾構想も高知県馬路村や愛媛県大洲市田処へと飛び火しつつあり、成長曲線は順調に進捗しているのです。
(国立大洲青少年交流の家の新山所長さんと県庁の真鍋課長さんも加わって賑やかな運営委員会となりました)
今年に入って始めた二宮金次郎像調査は予備調査で県下に180体もの像が確認され、その後の本調査も9割方終って、塾頭の骨折りで第二ラウンドとしてCD製作が始まろうとしているのです。一昨日行きつけの居酒屋で運営委員会が開かれ、進捗状況が報告されました。それぞれの塾生がかかわって作った調査票には様々な様子が書き込まれ、調査のために踏み入れた学校とのやり取りや像のエピソードなどなど、読んだり見たりするだけでもほのぼのとする逸話が短い文章の端々に感じられました。一口に二宮金次郎像の調査といっても、愛媛県は山間地や漁村、離島などもあってかなり広く、その一つ一つの二宮金次郎像に対面しての調査に関わってもらった労苦に深く敬意を表するのです。後は調査補足とまとめというこれまたかなりの作業が予定されていますが、何はともあれ一つのハードルを越えた感じがしました。
「二宮金次郎は一体何の本を読んでいるのか」、私が小学校2年の時に抱いた素朴な疑問と、それがきっかけで起こった小さな事件は、「二宮金次郎とは一体何者なのか」という大きな疑問へと発展しているのですから、まさにミステリー地味てその行方は興味深々なのです。
人間は疑問の館のようなものです。頭の中に「何故、どうして?」と疑問を抱くだけで解決せずに通り過ぎるものも沢山ありますが、こうして疑問の本質に向かって学習することはとても楽しいし、ましてやそれが教えとなって人生に生かされるとなれば二重の喜びなのです。幸いこの疑問の館には何人もの仲間がいて、お互いが持っている知識や智恵を学び取ることもできるのです。さあもう少し頑張ってみましょう。
「金次郎 何の本読む 疑問持つ そこがスタート こんなに発展」
「何気なく 出会っているが 凄い人 年輪塾の 仲間に学ぶ」
「進捗の 跡をなぞらえ 垣間見る 一人ひとりに 物語あり」
「さあ次ぎは 何をしようか 先を読む 塾長仕事 それも大事だ」