○熊野古道を楽しむ④
早朝7時30分にホテルを出発した私たちは、那智大社を目指しました。メンバーの中の児島女史はひざ腰足に自信がないため、森さん、河野さんと三人で前もって那智大滝の近くまで車を移動するためその車に乗って出かけました。那智大門坂入口付近で降ろされた私たちはいよいよ最後の難関3.1キロの道を歩くのです。
(少し歩くとなだらかな石段になっていて、まるでどこかの家の庭先に張り込むような錯覚を覚えました)
(途中にあの有名な南方熊楠が三年間滞在した大阪屋旅館跡があり、末光さんや私が南方熊楠について薀蓄を語りました)
(そこからはなだらかな杉木立の道が約600メートル続きましが、まあその杉の立派なこと、源頼朝が寄進植栽したという樹齢800年の大木がこれでもかといわんばかりに100本を越えて立っていました。私もこれまで色々な杉並木をみてきましたが、これ程のスケールは前例がありません)
(杉の一本一本には個性特長があって、色々な名前の立て札が立っていました。ご覧下さい。夫婦杉の一本でも北原、河上両氏が手を伸ばしてもこのような大きさなのです。)このような杉がゴロゴロあるのですから参りました)
(大門坂を抜けると那智大社への坂参道に出ます。坂の途中にはかつて著名な方が休憩した立派なお庭があって、少し汗ばんだ体を一服するためラムネを飲みました)
(那智大社の入口が見えてきました。朱塗りの社が周りの景色にマッチして何ともいえない景観でした)
(那智大社本殿前で若返りの水を飲み、ヤタガラスの曰くをききました)
(那智大社の直ぐ横に西国一番札所の青岸渡寺があり、神仏混合のような錯覚でしたが、みんなでお参りしました。このお寺は本堂へ土足で入れるのです。中央に鰐口という大きな鐘が吊り下げられていて、入り金とばかりに紐を引っ張って思い切り叩きました)
(境内からは宿坊の立派な庭の向こうに、目指す那智大滝が見えてきました。双眼鏡を持参していた北原さんが那智大滝の最上部滝口に人の姿を発見し、みんなで双眼鏡を回して大騒ぎです。森さんの話だと滝口に通じる道がるそうで、毎年滝口にしめ縄を張る恒例行事がテレビのニュースで取り上げられるそうです。
「樹齢聞き 納得しつつ 杉仰ぐ 八百年もの 年輪刻み」
「今回の 熊野古道を 歩く旅 大門坂で 充分納得」
「熊楠も 知らぬ人には ただの熊 薀蓄語る 人もいるのに」
「神仏が 混合している 聖域を 遠く近くに 滝を眺めつ」