○いよ食談会での卓話
「お父さん、新聞に出てるよ」、数日前愛媛新聞の広告欄に出ていた愛媛新聞カルチャースクール特別講座「いよ食談会」の記事を目敏く見つけた娘が、わが家へ電話をかけてきました。新聞を見ると2008年前期(4月~8月)の参加者を募集しているのです。「県内有数の名店で、さまざまな分野からお招きするゲストの卓話と、特別料理をお楽しみいただきます」「今年も『地産池消』をテーマに、愛媛の新鮮食材を盛り込んだ駿の料理をぜひご堪能下さい」という見出し記事が並んで、受講料は税込み22,000円、定員35名、時間は11:30~13:30となっていました。そして月一水曜日のそれぞれのお店では腕自慢の料理長さんの顔写真とともに、献立のテーマとゲストの名前が書かれています。
そのBコース第一回目が昨日でした。会場は松山ワシントンホテルプラザ・チャイナテーブルで料理人はチャイナテーブル料理長村山正光さん、献立テーマは「美食楽膳」、そしてゲストスピーカーは何と私なのでした。ワシントンホテルは娘の結婚披露宴、諸会議や講演会に招かれ度々利用している会場だし、愛媛新聞も気心の知れた会社なので、今回の申し出を断る理由もなく快く引き受けました。
会場には5つのテーブルが並べられ定員満席だそうで、素敵な雰囲気のお客様が居並んで座っていました。やがて愛媛新聞社事業局三瀬さんの開会あいさつに続いて私の卓話です。与えられた時間は12時までの僅か30分です。それを過ぎると「料理を出すタイミングが狂うのでくれぐれも時間厳守」でと釘を刺されての登場です。私のテーマは「新しい発想で生きる」でしたが、何を話しても良いからとにかく楽しく話して欲しいというのが主催者からの注文です。突き詰めれば間を持たせるつなぎと料理を引き立たせる「つまもの役」なのです。そういいつつも食談の話題提供ですから変な話もできませんし、適当な話でお茶を濁しました。
やがて料理長の「今日の献立」が紹介され、いよいよ昼食開始です。この日は中華料理でしたが、そのお味は抜群で、さすが名店と呼ぶに相応しい味でした。その幾つかを食べながら担当者の了解を得てデジカメで盗み撮りしましたので紹介します。
(鯛の中華サラダ杖の淵の」ていれぎとともに)
(四万十のあおさとフカヒレのスープロワイヤル)
(奥伊予地鶏の唐揚げ油淋ソース)
(海老のチリソース煮空豆のさや蒸し焼き添え)
(牛肉のロースト豆鼓ソース愛媛の春野菜添え)
(宇和町のあまおとめと中華デザート)
残念ながら(南予のはるかと文旦のジュレ)と(蓮の葉包み蒸しおこわ)は箸が進み過ぎて食べて後で気付き写真を撮るのを忘れてしまいました。
それにしても美味しいの一言では片付けられないほどの美食でした。写真を見ながらこれが全て私の胃袋に収まったのかと思うほど絵になる料理の数々でした。
会場のあちこちでは私の話が食事の友となり嬉しい意反応が幾つもありました。また竹で作った赤トンボを2匹紹介しましたが、一応に驚き話題をさらい効果抜群でした。
(思わず話が弾みました)
(三瀬さんも酒も飲まないのに熱弁です)
「食事を楽しみながら会話する」、この何でもないことがテーマになるほど私たちの日々の暮らしはあくせくしています。せめて月に一度くらいはこんな贅沢なひと時を過ごしてみたいものです。愛媛新聞の瀧宮さん、そして久しぶりにお会いした三瀬さん有難うございました。
「短めの 卓話を終えて さあ食事 次から次へ まるで竜宮」
「あらためて これが胃袋 入ったとは 腹をさすりて 愛しい気分」
「料理人 偉いもんだね しみじみと その見事さは まるで芸術」
「美しき 女性居並ぶ 食談会 スープもおちょぼ 口してすすり」