○亀本さんからいただいた豆腐が美味い
「お父さん、最近家で夕食を食べてないね」と、妻が唐突にいいました。木になるカバンの中に入れている予定表を見ると確かにこの一週間余り、夕食からみの会議がやたらと続き、外食に依存しているのです。わが家では最近友人や近所の知人から山菜が届き、楽しみにしているのに何故かそれさえも食べられず、残念至極なのです。外食は確かに美味しいのですが、やはり高カロリーなものが多く、私のような痩せ型タイプにはどこか腹が張ったり、少し味が濃いのか喉が渇くのも大きな特徴といえましょう。そして今晩から今週は日曜日までずっと会議からみの夕食が続くようで、妻は私の体調を壊さないように心配してくれているようです。
今日は午前中大洲市柳沢田処の亀本耕三さんが他の4人とともに人間牧場へやって来ました。朝方まで残っていた雨も上がり、春霞に煙っていたものの、近くの視界は良好で、名残の桜が沢山咲き、遠望できる山々は燃えるような芽吹きの色で眩しいくらいに見えました。
亀本さんは10年間で40回を目指し実行したフロンティア塾の強力なメンバーでした。それ以来私的な親交を深めていて、今では人間牧場の運営にはなくてはならない人なのです。人間牧場の農場を耕す耕運機も彼に無償で貰ったものだし、「命のリレー」プロジェクト事業でも、落ち葉を発酵させるために豚ぷんや牛糞をわざわざ持参してくれたのです。お陰で今日の段階で種芋は殆どが芽を出し始めていて、何とか来月の作付けに間に合いそうな雲行きのようです。亀本さんは他の4人が人間牧場の視察研修をしている間、耕運機を引っ張り出して、せっせとオイル交換をしてくれました。これで雨にさえ合わさなければ、一年間は大丈夫のようです。
亀本さんを含めて5人の方に私の話が聞きたいというので少しお話をしました。人間牧場の理念や建設計画と運営のこと、公民館とまちづくりのこと、最近の社会情勢のこと、人生とは何かなどなど、魚梁瀬杉の高座を囲んでお話しました。亀本さんは若い頃からもう何回となく私の話を聞いているので先日提案した人間牧場の塾生名札に本人がそれを望むのであれば加えたいと思っています。
今日は亀本さんが美味しそうな湯がいたワラビと硬い木綿豆腐を持って来てくれました。彼は私が豆腐を大好物であることをちゃんと知っているし、その上草の上でも滑らない地下足袋までプレゼントしてくれたのです。彼には以前に白い長靴をプレゼントしてもらい、12年間もの長い間シーサイド公園の掃除用に使わせてもらいました。昼には早速この豆腐を妻に切ってもらい、冷奴にして妻と二人で美味しくいただきました。私はこの頃豆腐に醤油や薬味を加えずに食べる癖が出来てきました。塩分を取り過ぎないようにしようと決めての行動ですが、お陰様で豆腐本来の味が随分分るようになってきました。
今日は午後大学で今年の授業打ち合わせ会があり、夜は生協の人事委員会とダブルならぬトリプルで忙しい一日でした。昨日まで二日間熊野古道へ出かけていたため、少々お疲れモードですが、それでも久しぶりに充実した一日となったようです。
「トリプルの 会議をこなし 夜遅く わが家へ帰り 『お帰り』嬉し」
「好みまで 覚えて豆腐 手土産に 牧場訪ねし 友よありがとう」
「一丁の 豆腐切り分け 殆どを 食べる姿に 妻呆れ顔」
「ちょっとした 合間を縫って 手入れする 彼こそ百姓 百をこなせる」