○毎月第3水曜日は憂鬱な日
私にとって毎月第3水曜日は憂鬱な日になっています。この日は私が昨年の4月から自治会長を務める300戸余りの自治会の不燃物回収の日なのです。この日は役場の裏の駐車場に設けられた不燃物置き場に沢山の不燃物が出されます。それはそれとして当然のことなのですが、ルールを決めているにもかかわらずルールを守れない人が多いのです。私たちの自治会ではこの不燃物の後片付けは区長の私と副区長のHさんと二人でやっています。自治会長の引継ぎの時にはそんな引継ぎ事項はありませんでしたが、前自治会長さんがやっていたこともあって、仕方なくやらざるを得なくなりました。しかしこの一年間その世話をしてみて人間は人の見ていない所では平気でルールを破るのだということをしみじみ思い知らされました。この一年間お世話してみて気がついたのは「不燃物とは一体何か」という認識が周知されていないことに気がつきました。ひと頃私たちの町内では不燃物回収のことを危険物回収と言っていました。「不燃物」と「危険物」は根本的に違うのですがそのことがまず徹底していません。さらに「不燃物」とは単純明快「燃えないもの」です。昔燃えてた私も燃えない不燃物みたいになっていますので燃える話はしたくありませんが、この不燃物の徹底こそが私の憂鬱を和らげる特効薬になりそうです。そこで役所のゴミ担当者に相談に行きましたが、余りよい返事は返ってきませんでした。
そこで考え付いたのが27人いる組長さんに不燃物の現場を見てもらい住民の不燃物の出し方を指導してもらおうと毎回2人を割り当てて当番表を作りましたが、同情はしてもそれは区長さんの仕事でしょうと言わんばかりに否決されました。「私は区長ですからその任期中はやりますが、誰が区長になっても大変ですよ」と開き直って苦言を呈しました。
今日は憂鬱なその第3水曜日です。副区長のHさんと11時に不燃物置き場で会うことを約束してますので、二人でブツブツいいながら後片付けをしなければなりません。でも私はあきらめていません。ゴミの出し方はこれからの社会では当然のルールなのですから、この一年をかけてしっかりと住民を教育したいと新たな意欲を湧かせているところです。
今朝親父が「今日は危険物の回収日じゃろうが」と言いにきました。私は「危険物じゃなくて不燃物。これから出しに行くからじいちゃんの分も持って来て」というと、きちんと分別して持ってきました。中身を点検するとプラスチックの植木鉢が出てきました。「じいちゃんこれは不燃物じゃあなくて燃えるゴミで出して」と言ったら少しご機嫌斜めでした。親父の若い時代にはこんなプラスチックはそういえば・・・。などと考えさされてしまいました。もう一度役所へ行って「不燃物とは」を聞いてこようと思っています。
「俺だって 今は立派な 不燃物 出されないだけ いいとしようか」
「自治会長 見えない部分の 苦労あり 嫌がるはずだよ 割に合わない」
「でも誰か やらねば社会 回らない 人のお世話は こまい親切」
「憂鬱を さわやか変える 秘訣あり 汗を出すより 知恵を出します」