shin-1さんの日記

○田舎で猪・鹿・猿は極悪動物

 猪・鹿・蝶といえば花札遊びのヤク札で三枚そろうと特別な加点がされますが、猪・鹿・猿といえば過疎の進んだ田舎では極悪人ならぬ極悪動物として厄介者扱いされ、お尋ね者なのです。一昨年20ヶ所の集落めぐりをした高知県四万十市西土佐では、この三種類動物の農作物被害に悩まされ、人間の存在さえも危ぶむ勢いだという山村の悩みを行く先々で聞きました。

 元々人間と他の動物はそれぞれの住処を持ち、住み分けて長年生きてきました。時折お互いがお互いの領域に侵入すれば人間は動物を威嚇したり殺したりしましたし、動物も人間に必死になって襲いかかったのでしたが、それは余程のことがない限りなくて、山里には平和な暮らしがありました。ところが人間の暮らし方の様子と自動的に餌を生み出していた自然の様子が変わり始めて、人間と動物の関係に微妙な変化が見られるようになったようです。

 動物の言い分は言葉が通じないので聞いたことはありませんが、人間の言い分とはかなりの開きがあることは事実です。人間も動物も生きることと種の保存をしなければならないので、そのせめぎ合いが今の田舎の動物出没騒動だと思うのです。

 猪も鹿も猿も道具を使うことが出来ません。唯一の道具は手と口と足と体です。しかし人間が太陽の出ている昼に活動しているのに比べ、動物たちは人間が寝ている夜の活動が得意なため、滅多に顔を合わせることもなく、猪・鹿・猿はどちらかというと目に見えない敵なのです。

 動物の被害を恐れる人間は、自分の農作物を守ろうと必死に威嚇します。山里に空しく響く爆音はまるで人間の嘆き節のような感じさえするのです。また網や波型トタンで垣根を作り、動物が入らないようにしますが、知恵のある猿にはこんなもの一飛びで越えるのです。最近は国・県・市町村の助成もあって電気柵張り巡らしている地域を見かけますが、敵も猿(笑い)もので入る時と出る時の電気ショックを覚悟で柵内に入り安全地帯になった場所で悠然と収穫物を食べる有様で、これ以上は柵(策)(笑い)がないとぼやいていますが、後はゲリラ戦に強い自衛隊に出動してもらう以外生き延びる道はないのではないかと思われるのです。

 三日ほど前の日曜日、人間牧場の近くに住む人から一本の電話がかかってきました。人間牧場の中を通っている道を通ってお墓参りに行ったそうです。その折何やら黒い物体が目の前の草むらをガサゴソして通り過ぎたらしく、気になって牧場の芋畑へ行って見ると、網囲いを破って猪が侵入して面積の半分も食べているようだというのです。私は出張の予定が立て込んでいて現地へ赴くことが出来ないため、日曜日で連絡が取れなくイライラしながら、共催している教育委員会の職員に電話連絡して、やっとの思いで柵の修復をしてもらいました。少し残念な気もしますが、またも私たち人間は猪との知恵比べに負けてしまったのです。

 猪にインタビューしてみました。(笑い)、開口一番「獲ったどー」と誇らしげに雄たけびを上げました。インタビュアー「猪さん、あなたは何で人の嫌がることをするのですか。これは人間の子どもたちが命のプロジェクトリレーと称して、種芋から芽を出させ、大切に育てているものなんですよ」。猪「私も本当はこんなことしたくはないのです。でも8匹も生まれた瓜坊たち子どもは育ち盛りで、食欲が旺盛なため、自然の食べ物では足りないのです。生きて行くためには止むに止まれることですので、どうかお許し下さい」。インタビュアー「・・・・・・・・」。

  「人間と 猪鹿猿の 知恵比べ 軍配どちら 誰が決めるか」

  「山里に 空しく響く ガス空砲 慣れりゃ怖くも 何ともないよ」

  「入りと出で 都合二回を 我慢すりゃ 中は天国 食べ放題だ」

  「さて次は 毒殺以外 ないかもと ひそひそ話 シシも側耳」

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