shin-1さんの日記

投稿者: | 2007年7月30日

○住吉祭り

 私たちが子どもの頃は、隣町であった上灘町や郡中町へ行くのには、舗装もしていない細い砂利道と国鉄しかなく、隣町は遠い遠い存在でした。車など殆どなかった戦後のことですから隣町へ行った記憶などそんなにないのです。それでも夏になると新造船が船降ろしと称する進水式を挙げた船は、香川の金毘羅さんや広島の宮島さんへお参りに行くものですからわが家の船や身内の満艦飾船に乗って、まるで修学旅行にでも出かけるような雰囲気でお参りに行ったものです。途中幾つかの島に立ち寄りながら島伝いに航海しながら目的地に着いた時の嬉しさは淡い少年の頃の夢として今でもはっきりと心の中に焼きついているのです。

 夏の29日は郡中の住吉祭りです。この時も陸路でなく漁師さんたちは漁船を仕立てて近所や親戚の人を乗せて海路のお参りに出かけました。漁船のエンジンもスローな時代でしたから目と鼻の先なのに1時間以上もかかったような感じがしました。西に夕日が傾いた頃、五色浜の松林の沖を通り郡中港の内港に係留して上陸、少しばかりの小遣い銭を握り締め、人でごった返す山門を通ってお参りしましたが、お参りなどそっちのけで屋台の店が並ぶ中に入り、お目当ての屋台の前で長い時間過ごしました。花火が上がりやがて10時頃になると再び船に乗って帰路に着くのですが、船の上では大人たちがこの日のために漁獲した鯛を料理して刺身を作り酒盛りをして楽しんでいました。
(中庭の蔵前で開かれたコンサート、いい雰囲気でした)
(真剣にコンサートに聞き入る孫朋樹)
(孫と松本さんのツーショット)

 今日は住吉さんの縁日です。まちづくり人で親友の門田さんに声を掛けてもらっていたので、宮内家町家コンサートに出かけました。私はコンサートを楽しもうと思っていたのですが、二日前からわが家に逗留している孫がどうしても一緒に行きたいというので、同行する事にしました。孫と車の中でだまってコンサートを聴くよう約束したのですが、4歳の孫には30分が限度で、やれオシッコだのお祭りが終わってしまうなどと耳打ちするものですから、他のお客さんに迷惑を掛けては失礼とそそくさ引き上げました。それにしてもあれほどの人通りなのに宮内家の中庭は喧騒を忘れさせる静寂で、黒竹林や土蔵、飛び石などほの暗い雰囲気は満点でクラリネットなどの五重奏に夏の暑さを忘れさせてしまうほどでした。それにしても文化への関心は意外と薄いと感じました。あれ程の人通りなのに会場に足を運ぶ人はまばらで、まあその分静に音楽が聞けたと思えば納得するのですが、伊予市のような大きな街でさえも文化に対する意識を上げて行くのは容易でないと、あらためて文化協会の会長を務める門田さんの苦労を思いました。会場にはえひめ地域政策研究センターの松本さんご夫妻やわが長男の姿、市長さん始め巡視団一行の姿も見えました。

(息子の出品した組み写真による人間牧場紹介)
(息子の展示写真を説明する本田さん)

 わが長男は建築士会伊予支部の皆さんと町家の一角を借りて展示会を開いていました。息子の出品作品は人間牧場で、孫と私のロケ風呂入浴シーンも恥ずかしながら組み写真で紹介され、心ある通行人が足を止め、「あっ、この人間牧場テレビで見た」などと話したり、「人間牧場の見学はどうすれば出来るのですか」と問い合わせている姿もちらほらでした。

 肩がすれ違うほどの混雑に身をゆだね孫の手を引いて街の中を歩きましたが、孫のお目当ては露天です。かき氷を買い求め、約束どおり自分のお目当ての店で300円のくじを抜きました。8等を引き当て、店の主人が「このグループの中から好きなものを選んでください」といわれ、孫は即座に拳銃と手錠のセットを選びました。やはりテレビの影響でしょうか。私は好ましい物ではないと思いつつ、孫の思いも大事にしたいと思い選びました。

 やがて空模様が怪しくなり、雷や稲光に加え雨が降り始めました。花火を打ち上げる矢先の出来事なので戸惑う人が小走りに立ち去っていました。私たちも急いで駐車場まで引き返し、上がる花火を家の谷間から見ながら家路につきました。



(車の中から孫と一緒に見た花火、綺麗でした)

 孫も喧騒の興奮、花火の興奮、稲光の興奮が重なりショックを受けたのかその夜は疲れているのに中々寝付けませんでした。それでも午前3時ころでしたか、夢心地でアンサンブルコンサートで聞いた童謡を歌いだしたのです。僅か30分のコンサートでしたが、孫の心の潜在能力に音楽は確実にインプットされていました。

  「突然に 夢で童謡 歌いだす 孫の寝顔に 頬ずりしてやり」

  「文化では 飯が食えぬと 思うのか 来て欲しい人 顔も見えぬわ」

  「孫私 恥ずかしながら 展示され 息子説明 どうすりゃいいの」

  「八等を 引き当て孫は ご満悦 屋台のおじさん ぶっきらぼうに」

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