shin-1さんの日記

投稿者: | 2006年4月25日

○しまなみ海道開通

 しまなみ海道が開通したのは今から7年前の1999年でした。四国に3本の橋が架かるとあって四国に住む私たちにとっては当時夢のような話でした。明石・鳴門ルート、岡山・坂出ルート、尾道・今治ルートそれぞれに違ったコンセプトで橋を造り、それぞれの生き方で橋を観光や暮らしに生かそうと開通以来様々な取り組みがされてきました。しかし残念ながらブームは去って高いと批判される通行料金が原因だけではない構造不況に見舞われています。

 しまなみ海道は岡山・坂出ルートのような鉄道併用橋のような物流ルートと違って、人が歩いて通れるスローな特徴を持っています。ゆえに観光という視点で考えると橋を渡る行為そのものが観光資源なのです。開通の時も今もその価値は何ら変わることはありませんが、ブームを仕掛けた観光業者にだけ任せて利を得ようとした地元の苦悩もまた今も長いトンネルの中に入ったままなのです。

 工事の遅れから部分開通で、これまで島内の一般国道を併用してきましたが、今回は未開通の部分の工事が終わったための開通です。したがってテープカットなどの開通セレモニーは何もなく、開通といってもパトカーが通った後を数台の車が走っただけの様子がテレビの画面に映っていました。観光業者や沿線の自治体では開通を記念してイベントを考えていたようですが、国土交通省の発表が二転三転し結局は肩透かしの感じです。でも夢よ再びのブームを夢見なくて良かったと私は思いました。何故ならむしろこの開通によって不利益をこうむる影の部分が多いからです。前回の開通もそうですが、何故にテープカットのセレモニーは仕事もしていない人がわれ先に群がるのか理解に苦しみます。あの橋の工事は難工事で亡くなった人も多いはずです。国会議員や県会議員や首長などの努力も認めますが、そうした遺族にもテープカットの場所くらいは提供してもバチは当らないのです。

 私はかつて海岸国道のバイパス工事の完成セレモニーを担当したことがあります。「テープカットを希望する人を募集し、ハサミを持ってきてください」なる提案をしましたら、当時のお偉方に大変叱られ、その案は抵抗しましたが没になった苦い経験を持っています。だって一般町民がテープカットしたなんて聞いたことがない企画ですから没になるのはごもっともなのでしょうが、あの企画は今でも色あせない企画だと自負しています。

 高速道路の開通によって吉海バラ園などの観光名所への入り込みやフェリー客の減少などが心配です。先日も上浦への所用の途中に立ち寄りましたが、今年もバラの美しい花を咲かせるために多くの人がひたむきに働いていました。間もなくバラの花も咲くでしょが、花は見る人あっての花です。どうか今まで以上にバラをゆっくり鑑賞するような気持ちで訪ねてほしいと願っています。そういえばローズ館の館長だった彼女はいま何処で暮らしているのやら、ふと気になりました。

  「開通は 明るい話題 違いない でも裏暗く 苦悩の人が」

  「開通の 時期をぼやかす 国交省 あえてしたとは 誰も気付かず」

  「バラ園に 丹精込めた 人がいる ゆっくり鑑賞 今年こそはと」

  「開通は 通過すること 知ってるかい 手放し喜ぶ 沿線自治体」



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