人間牧場

〇大根事情
 最近までは、秋に蒔いた大根が大きくなるとこの時期に、大根を畑から引き抜いて水洗いし、5~6本をまとめてくくり、竹竿に吊るして乾燥させ、半乾きの頃合いを見て、漬物樽に糠や塩を混ぜて入れ、その上の重しを置いて、大量に沢庵を作っていました。

 歯応えがあってそれはそれとして美味しいのですが、年齢とともに歯の噛む力が弱くなったり、塩分の摂り過ぎが問題になることから、次第に沢庵は姿を消してしまいました。今は大根を畑から引き抜いて水洗いして葉っぱを落とすと、ピューレーで固い部分の皮を剥ぎ、車状に切ります。

 それを短冊状に切った物を計量器で測り、3㎏くらいを少し大きな蓋が密閉できるタッパーに入れ、塩と砂糖と千切りしたゆずの皮を入れた上に柚子の絞り酢と足らない分は米酢を加え、鷹の爪を3~4個輪切りにして入れ、一晩寝かせると浅漬けの美味しい柚子大根が出来上がります。

 寒い時期ゆえ日持ちもするし、何よりも純白の大根に黄色い柚子の皮と真っ赤な鷹の爪が生えて箸が進み、白いご飯やお茶漬けの添え物として勝るものはないくらいです。安価でしかも塩分を果物酢が消すため、健康への配慮もされこの上ない漬物です。

「近頃は 大根沢庵 作らずに 浅漬け漬物 至って便利」
「大根を 洗い皮むき 短冊に タッパに入れて 一夜寝かせば」
「純白の 大根黄色い 柚子加え 真っ赤鷹爪 食欲そそる」

[ この記事をシェアする ]