〇昔懐かしい古老を訪ねる
一昨日所用で隣の集落である本郷の亀岡さん宅を前触れもなく訪ねました。玄関の戸は鍵がかかっていないようなので開けて、「ごめん下さい」といくら大きな声で呼んでも誰も出ませんでした。耳を澄ませると裏の部屋で何やら話し声が聞こえたので、失礼ながら裏に回り勝手口を開けると、奥さんと二人がテレビを見ながら話し込んでいて、私の声が聞こえなかったようでした。
「なんとまあ、若松の進ちゃんじゃないか。珍しい。まあ上がれや」とダイニングへ案内されたのでお言葉に甘えて上がらせてもらいました。用件は「ふれあいの館の水道水について聞きたいことがるので」と口火を切りましたが、積もる話が多過ぎ、また高齢のため耳が遠いので中々本題に到達しませんでした。聞けば亀岡さんは95歳だだそうですが、なおかくしゃくとしておられました。
亀岡さんは町議会議員や農業委員会の会長を長く務められ、私も役場に勤めていたこともあってご厚誼をいただきましたが、忘れられないのは「二言目には牛の峰」と言われるように、牛の峰のことを気にかけていて、牛の峰にパラグライダーの基地を造りたいと、私の運転する私の軽四で中嶋都貞さん亀岡さんの3人で香川県引田町の基地まで視察に出掛けたりしました。
今に至りパラグライダーがシーサイド公園に降りてくるのも、亀岡さんの熱心な誘致活動が実を結んだからだと、恩人に感謝しています。亀岡さんは伊予市に合併してから、人口が減り高齢化し少子化が進んでいる町を憂えていて、私だったらと大いなる夢ある話を聞きました。95歳にしてなおわが町への希望を語る姿に嬉しくなり、「また来るから」と断りを入れお暇しました。嬉しい再会でした。