〇内孫の小さな手土産
昨年入所先の特養施設で亡くなった隣のおじさんとは、何かにつけて気が合い、存命中は私が代表を務めている21世紀えひめニューフロンティアグループが計画実行した丸木舟の建造時にも手伝ってくれるなど、お世話になりながら言葉を交わすこともなく亡くなりました。
そのおじさんが存命中私の親父が、「息子の進一はあちらこちらに出かけていると聞くが、まだ一度もお土産を買ってきたためしがない」とこぼしていた逸話を話してくれました。「そういえば」と深く反省していたものの、ついにお土産を買って親父に渡すこともなく親父は冥土へ旅立ちました。今頃は隣のおじさんたちとあの世でそのことを話しているかも知れません。
ところでわが妻は近場であろうとあちこちへ出かける度に、土産を買って同居している息子家族へ渡しているようです。そんなこともあってか、今度中1と今度高1になる内孫たちは、何処へ行っても妻と同じように土産を買って帰るのです。今は春休みで宿題も殆どなく孫たちは友人たちと相談して、列車と電車を乗り継いで、松前の商業施設エミフルや松山のキスケなどに出かけているようです。
昨晩中2になる内孫奏心が柗山銘菓うつぼ家の「ぼっちゃん団子」をお土産だと、私たち夫婦のために買って帰ってくれました。友だちと遊びに行っただけなのに、私たちのことをちゃんと覚えてくれていることに、何気ないことですが嬉しくなりました。同居の孫たちとはいつもいろいろなことを話し、時には頼まれて日曜大工などをして楽しくやっています。今のところ優しい心に育っているようです。
「春休み 友と一緒に 遊び行く 孫は帰りに 手土産買って」
「わが親父 隣のおじさん 漏らしてた 息子は何故か 土産を買わぬ」
「先に逝く 親父とあの世 おじさんと 出会って色々 話しているかも」
「勉強は 程ほどだけど 内孫は 心優しく 今のところは」
「