人間牧場

〇防災キャンプこぼれ話(その4)
 私の母校下灘中学校が上灘中学校と統合して双海中学校が誕生しました。当然廃校となった下灘中学校は、寂しいながらその後色々言いつつ利活用の方策も決まらず、悲しいかな廃墟の道を進んでいます。恐らくこの学校を新築した時は、貧乏自治体の財政を圧迫するほどの巨費を投じたに違いなく、国費を貰って建てた建築物だというのに、近い将来億という費用を投じて壊される運命にあるのですから、「無駄」「使い捨て」と言われても仕方がありません。

 自転車置き場の長い庇も、つい最近自然倒壊し、危険ゆえに規制の黒黄ロープが張られていて、見るも無残な姿になっています。ふと校舎を見ると窓に何やらグリーンが見えました。恐らく人間のいなくなったことをよいことに、ツタが伸び始めているのです。恐らくおこのままにしておくと来年は窓枠どころか校舎全体を緑の風呂敷で、包んでしまうのではないかと心配しています。母校の運動場に思い出の桜を植えようと試みましたが、運動場は度重なる公共工事の残土や資材置き場として利用されているため、花見を楽しみにせっかく植えた桜も根付かず、何本かの残った桜がひっそりと息を凝らすように育っています。

 議会の度に跡地をどうするか議員さんたちが質問をしていますが、「善処します」「検討中」とその場逃れとも思える答弁でお茶を濁してきた経緯もあるので、余り期待はできませんが、防災キャンプやスポーツ施設として体育館を使ったりしているので、事故が起きないようしっかり対応して欲しいと願っています。行政の進めようとしているSDGsも大事ですが、これこそ持続可能な未来に向けてやって欲しい施策だと、要らぬざわごとを言ってしまいました。 

「今年も 廃校跡地 利用して 防災キャンプ あれこれ気になる」
「ふと見れば 校舎の窓枠 緑色 ツタが絡まり 勢い増しそう」
「この学校 わが母校故 あれこれと 思うことあり 少し寂しく」
「少子化や 過疎を理由に 置き去りに SDGsが 聞いて呆れる」

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