人間牧場

〇誰に似たのか?
 私の長男は子どもが保育所に入るのをきっかけに、結婚以来住んでいた松山のマンションを引き払い、家族とともにわが家へ帰って、私たちと同居を始めました。息子が「今時親と同居するなんて余り聞いたことがなく、僕は親孝行息子だ!!」と言うように、私たち年齢を重ねた高齢者にとっては、暮らしや将来への安心感に加え、二人の孫が身近にいてこの上ない喜びなのです。

 しかし手放しで喜べないこともあります。わが息子は誰に似たのか?分かりませんが、もう50歳に手が届くというのに、カブトムシを飼って夏になると無償配布したり、昨年からは朝顔とホウズキの鉢植えを沢山育て、シーズンを間近に控えたこの頃は、庭中に広げさがして、まるで園芸店のような雲行きで、庭の草引きの邪魔にあることもあって、妻から「少し片づけて欲しい」と注文を付けますが意に関せず、馬耳東風といったところです。

 最近は私の趣味の領域にまで踏み込み、私がこの10年ほど取り組んできた蜜蜂飼育もにも手を出し、ネット学習した持論で巣箱を作ったりするため、外の東屋は長男の仕事場に占領されているのです。まあ他愛のない親子の確執ですが、趣味が同じという気安さもあって、しょっちゅうあれこれと相談会話が進んでいます。私の日曜大工道具も使い放題で、時には傷めたり、新しい道具を購入する費用を出さされたりしています。

今年は子どもたちに宇宙への関心を持ってもらおうと、かさ袋でロケットを工作する「コズミックカレッジ」まで企画するなど留まるところを知りません。2日前の愛媛新聞にもそのことが載りました。色々な人に協力を得てカレッジは盛会だったそうですが、次はどんな夢を考えているのでしょうか?。

「わが息子 誰に似たのか 知らないが 次から次へ 遊びを広げ」
「家の庭 朝顔・ホウズキ 占拠され 東屋などは カブトムシまで」
「親孝行 自認の息子 言うほどは 孝行などとは ほぼ縁遠いよう」
「えっ宇宙? 何故こんなこと までやるの 理解苦しむ ほどに広げて」

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