人間牧場

◯病院の西窓から見える夕日(その2)

隣の相部屋に入院しているおばさん(失礼ながら私もおじさんです)Àさんから昨日、「病院の西窓から綺麗な夕日が見えるのよ」と耳寄りな情報を聞いていたので、昨日は夕食を食べたあと第2病棟の長い廊下を車椅子で移動しました。患者さん古参のÀおばさんの口コミ効果は絶大で、窓辺には既に6〜7人の女性が集まり、ちょっとした夕日の鑑賞会となりました。

8階ののため眼下には、東温市周辺の街並みに加え遠く由利島や私の町の沖に浮かぶ青島も見え、沈み行く綺麗な夕日を堪能すことができました。夕日にいささかのこだわりを持って生きてきた私にとって、見る場所こそ違え入院中見る夕日は格別で、傷の痛みなどすっかり忘れて、大いに心を癒やしてくれました。Àおばさんに「いい夕日を見せてもらいました」とお礼を言いました。

その後、私の手持ちのタブレットに保存している双海町の自慢の夕日を、7〜8人の女性がエンジンを囲むようにして見せびらかしました。皆さん口々に「まあ綺麗な夕日だね」、「病気が治ったら見に行きます」でした。ふと「双海町の今日の夕日も綺麗だろうな」と少し感傷的になりました。それにしてもタブレットに内蔵している夕日の写真を見せれるなんて、素晴らしい持ち物です。

「雨上がり 綺麗な夕日 見えました タブレットにて 自慢の夕日も」

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人間牧場

◯あれもこれもやりたいことだらけ

作家の司馬遼太郎さんが「無人島に一冊本を持っていくんだったら歎異抄」と言っていたのを思い出し、今回の入院には、「お父さん、入院中はたっぷり時間があるから本をたくさん持って行かないと」勧めてくれたこともあり、10冊ほどの本を持参しました。

妻には「まるで避暑にでも行くようだ」と、避暑に行ったこともないのに笑われましたが、動けないこともあって、昨日は点滴の管で繋がれた不自由な片手を使い、一日で一冊の本を読破することができました。幸い私は顔は悪いのに目は良く、今でも老眼のお世話になることもなく、裸眼で新聞が読めるので大助かりです。

今回は息子に貰った木でできた表紙のポケットサイズメモ帳に、今年から始めた写経ならぬ尊徳翁語録カレンダー書き写しを何としても完成させたいと思っていますが、明日からリハビリが始まるようなので、時間が取れるか、またベッドの上で文字が書けるかどどうか少し心配しています。

「10冊の 本の読破と 尊徳翁 語録写本 できるかどうか?」

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◯一人で食べる食事は味気ない

外反母趾の手術で入院して3日目になります。昨日は施術の傷口が痛くて、また狭いベットの上ゆえ腰が痛くなかなか寝付かれませんでした。それでも夜中中起きて患者さんの世話をしている看護師さんたちのことを思うと、頭が下がる思いがしました。

病院の食事がお美味しいと書きましたが、毎朝昼晩別途の上まで持ってきてくれる食事を、カーテンの閉まった自室で一人食べる寂しさは、何とも言えません。普通私は私たち夫婦専用のダイニングテーブルに腰を掛け、外の景色を見ながらあれやこれや世間話をしながら食べます。

時にはせっかく作った料理に「不味い」と、亭主関白のつもりで文句を言ったり、新聞を読みながらいい記事が出ていると読んで聞かせたりしています。何気ない事ですがまあこれも、病院に入院したからこそ気づいたことです。早くもホームシック気味になっています。

病院の 料理美味しい だけれども 一人じゃ寂しい ホームシックに」

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◯お入院しました

この最近左足のつま先内側が履いている靴に当たり、痛みを覚えていましたが、愛媛大学医学部附属病院で診断の結果手術することになりました。多くの人が順番待ちとのことで、私の順番は8月6日でした。ところが患者さんの体調の都合で4月16日に予定していた手術がキャンセルとなったため、急遽16日に手術することになり、前日の昨日病院の第2病棟8階の4人部屋に入院をしました。コロナ禍なので付添も面会もできませんが、今日は午前8時から全身麻酔による手術を受ける予定です。

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〇閏木の醤油

 長年地域づくり活動に関わって暮らしてきた私には、全国に沢山の仲間がいます。ゆえに日本列島の各地から四季折々の食べ物が届きます。こちらも負けじとばかりに柑橘栽培の盛んな地域性もあって、柑橘を中心に送って喜ばれています。最近はワカメやヒジキ、天草、切り干し大根なども荷物の隙間に詰めて送っていますが、これまた素朴な贈り物としてアンコールされています。

昔ながらの製法で造られている閏木の醤油

 先日荷物の中に、食べれる煮干しと一緒に私の町の閏木醤油店が醸造販売している三歳(みとせ)という、少し甘めの刺身醬油を送ったところ大層喜ばれ、追加希望がありました。実はこの閏木醤油店の醤油は、先日ゴルフのマスターズで優勝してすっかり時の人となっている、プロゴルファー松山英樹さんも愛用しているのです。松山英樹さんの母方の祖母が閏木醤油店の直ぐ近くに住んでいるのです。

 醤油は日本の伝統的調味料です。閏木醤油店の醤油は昔ながらの製法で造られていますが、特に3年間寝かせて熟成させて造られるという刺身醤油三歳(みとせ)は、海に面した双海の魚の味を存分に引き出させてくれる評判の醤油なのです。一度ご賞味の上お買い求めください。

「全国に 知人友人 多くあり 四季折々の 食べ物交流」

「最近は 荷物の隅に 手作りの あれやこれやも 入れて発送」

「先日は 三歳醤油を 送ったら これは美味いと リクエストまで」

「マスターズ 優勝ゴルフの 松山さん 醤油愛用 嬉しいですね」

 

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〇自然の音と自然の色

 今年は4年に一度の選挙の年で、県内各地では首長さんと議員さんの選挙真っ最中です。私たちの住む伊予市では早々と市長さんが無投票で選ばれました。友人の小西さんが「新市長に望む」という愛媛新聞のインタビューコーナーにコメントを寄せていました。昨日人間牧場へ行くと、遠く近くで当選を争う議員候補の選挙カーの連呼する声が幾つも聞こえ、せっかく鳴いていたキジの「ケ~ンケ~ン」という鳴き声を打ち消していました。時折爆つくように吹く南風の「ヒュ~ヒュ~」という風音も何となく春めいて聞こえました。

元気に育つ実習畑のジャガイモ

 子どもたちが人間牧場の畑にマルチをかけて2月20日に植えた男爵、メークイン、キタアカリという3種類のジャガイモも、日増しに葉っぱを広げて成長を続けています。今年度の開講式は5月29日の予定ですが、愛媛県内でも新型コロナの感染が広がりを見せていて、昨日予定していた第一回実行委員会も地域事務所の会議室を借りることができず中止となり、結局書面会議にすることになりましたが、はてさてどうなることやらです。今年度も難儀な一年となりそうです。

野アザミ

 眼下に広がる瀬戸内海の景色や空の色は時折降る雨で少し淀んで見えましたが、草の勢いは止まらず、青々ならぬ緑々と茂って目にも鮮やかです。まだ草刈りを終えていない畑の畦畔には、アザミやタンポポなど、色とりどりの春の野草が沢山咲いています。これから一ヶ月間入院生活して人間牧場へは行けないため、今日にでもそこら辺の草刈りだけでもしたいと思っていますが、これらの花々は無残にも草刈り機の餌食となってしまうことでしょう。

「今年は 4年に一度の 選挙年 それぞれの人 しのぎ削りて」

「風の音 鳥の鳴き声 消すように 街宣カーの 連呼こだます」

「子どもたち 植えたジャガイモ 黒マルチ 突き抜け緑々 元気に育つ」

「畦畔の あちこち咲いてる 野の花も 草刈り餌食 愛でる暇なし」

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〇さつきの空にメダカが群れたような鯉のぼり

 わが家には中学2年の孫希心と小学6年の孫奏心が、息子夫婦とともに同居する大家族です。ゆえに毎日賑やかで、孫たちからは私は「おじいちゃん」、妻は「おばあちゃん」、息子夫婦からは「お父さん」「お母さん」と呼ばれ、つつましやかながらも元気をいただき、日々平和に暮らしています。

 孫たちの成長は著しく、孫希心には完全に背丈を抜かれ、孫奏心にも今年中には追い越されそうな雲行きです。私たち夫婦は最近長年使っていたガラケー携帯電話が、水没したり故障したりしたため、スマホに替えて悪戦苦闘していますが、私たち夫婦のスマホ師匠はもっぱら二人の孫で、特に私よりスマホに疎い妻は覚え状が悪く、いつも2人の孫に教えて貰っている有様です。

 孫たちが生まれた時、若嫁の実家からさつきの頃、立派な内幟が贈られてきました。外に飾る鯉のぼりも欲しいというので、息子は100円ショップダイソーでミニチュアの鯉のぼりを3匹買って帰り、庭に飾りました。それだったら安いのでもっと飾ってやろうと相談がまとまり、何と色の違った15匹もの鯉のぼりを買いました。さあ私の出番です。電話専用電柱と本宅軒先に滑車を取り付け、白くて細いクレモナロープを張り小さなまるでメダカのような鯉のぼりがお目見えしました。

今年も飾ったわが家のメダカのぼり

 近くに上灘保育所があったので、毎年園児たちが散歩の途中で見にやって来ていましたが、今年の春から保育所が耐震基準に合わなくなって、地域事務所横の保健センターに移転したため、子どもたちが見に来ることもなくなりましたが、先週の日曜日息子と二人で、しまっていた鯉のぼりやロープを取り出して、飾ってやりました。真っ青な空や新緑の山々に小さいながら沢山の鯉のぼりが今年も元気に泳いでいます。長閑で平和な過疎地の風景です。

「二人孫 それぞれ大きく なりにけり 背丈抜かれて 少々ショック」

「孫たちは われら夫婦の 師匠です スマホあれこれ 教えて貰う」

「孫のため 今年も飾った 鯉のぼり まるでメダカが 群れているよう」

「保育所が 耐震基準 満たさない 移転したため 今年は寂しい」 

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人間牧場

〇甘夏ミカンの収穫

 人間牧場の隅に、伸び放題の甘夏ミカンの木が一本あります。植えた記憶もないため、通行や農作業の邪魔になる枝を惜しげもなく切ったりする程度で、剪定や害虫防除などもせず放任状態ですが、それがいいのでしょうか毎年沢山の実をつけ、無農薬のためマーマレードの材料として引く手あまたで、北海道の友人や広島の友人へ送り喜ばれています。

収穫したオーガニックの甘夏柑
植えた記憶がない野生と思われる甘夏柑の木

 一昨日人間牧場の蜜蜂巣箱に蜜蝋を塗りに息子と二人で出かけた折、背の高い息子に頼んで収穫してもらいました。甘夏柑の木の下に軽四トラックを止め、荷台に脚立を立てて収穫するのですが、足場が不安定なため私が脚立をしっかりと押さえ、摘んだ甘夏柑の実を下で私が受け取りながら摘み取りました。

 家の横の果樹園の甘夏柑は、一年に一度防寒と防除のためマシン油を散布して世話をしても、黒いスス病がついて見苦しいのに、この甘夏柑は全く手を入れないのに皮肌はスベスベで、とても綺麗な実を一箱半も収穫することができました。早速家に持ち帰り段ボール箱に詰めたので、今日にでも郵便局の宅配便で送ろうと思っています。

 今年は天候のせいでしょうか?、甘夏柑が超不作で自家用の甘夏柑にも事欠く有様です。昨日外観の悪い玉太りの大きいのを、妻に剝いてもらい食べましたが、甘酸っぱい初夏の味を存分に味わいました。若嫁は早速薄皮を取って茹ではえ、マーマレードを作っていました。今日あたり仕上がったマーマレードがわが家へも届く予定なので、パンに塗ったりヨーグルトに入れて味わいたいと思っています。

「牧場の 隅に野生の 甘夏柑 植えた記憶も ないのに堂々」

「長男の 力を借りて 甘夏柑 一箱半も ずっしり収穫」

「聞こえいい オーガニックの 甘夏柑 早速箱詰め 友人送る」

「若嫁も 甘夏柑の 皮剥いで マーマレドに 加工おさおさ」

 

 

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人間牧場

〇蜜蜂巣箱の蜜蝋塗り

 南の九州地方から蜜蜂の分蜂話題が届くようになりました。蜜蜂を飼っている私たち親子にとってこの時期は、一番ワクワクする季節でもあります。長男息子が昨日「お父さんもうそろそろ準備をしようか」と誘いの言葉をかけてくれました。息子の言う「もうそろそろ」とは、家の裏庭と人間牧場のそこここに置いている蜜蜂の巣箱を掃除をして、蜜蝋を塗る作業のことです。

巣箱の掃除
蜜蝋塗り

 息子とは養蜂の役割分担が暗黙のうちに決まっていて、蜜蝋の準備と採った蜂蜜の精製は息子の役割、私は蜜蜂を誘引する日本ランキンリョウヘンの栽培世話と巣箱の掃除や蜂蜜採りです。息子は昨年から蜂蜜を搾った搾りカスを鍋に沸かしたお湯で溶かして、自家製の蜜蝋を作るのに成功していて、今年はその蜜蝋を掃除をした巣箱に塗る算段のようで、昨日は人間牧場へ同行して一緒に作業を行いました。

 毎年わが家の分蜂時期は5月のゴールデンウィークころなのでですが、今年は私が外反母趾の手術で1ヶ月ほど入院する予定なので、咲いたキンリョウヘンを巣箱の前に置いたりする作業をしてもらわなければなりません。その手順の確認もあって、毎年私一人で行う蜜蝋塗り作業を息子と一緒にすることになったのです。蜜蜂の分蜂や入居の時機や行動は蜜蜂任せなので、気になっていますが、今年の私は完全に蚊帳の外となりそうです。

「分蜂の 便りちらほら あちこちで 一年最も 楽しい季節」

「役割を 暗黙決めて あれやこれ 今年私は 蚊帳の外ゆえ」

「バーナーで 蜜蝋溶かし 巣箱塗る 分蜂行動 蜂さん任せ」

「さこれで 安心しつつ 入院の 旅に出れるぞ 朗報期待」

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人間牧場

〇様変わりした葬式事情

 季節の変わり目は卒業式や入学式など喜びの行事が目白押しで、Fece Bookには連日沢山の記事がアップされていて、知人友人の記事に「おめでとう」と書き込むと自動的に朱色の祝意文字となって相手に届きます。私は長年小・中・高の学校評議員をしているので、毎年この時期になると卒業式や入学式に参列していましたが、去年から今年にかけては新型コロナの影響で来賓出席ができませんでした。

 季節の変わり目は高齢者の体には堪えるのか、この2~3ヶ月は知人友人・親友の訃報が相次ぎましたが、新型コロナの影響で葬式事情もすっかり様変わりをしてしまいました。ほんの一年前までは生前の活躍を誇るように沢山の参列者が列をなしていた葬儀も、三蜜を避けるため葬儀の殆どはごくごく内輪な人だけによる家族葬で、それでも最後のお別れをしたいと出かけても、場違いな所へいったような雰囲気で、何となく寂しい思いで帰らなければならないのです。

 先日亡くなった友人のお父さんの葬儀に義理もあって参列しましたが、他人は私一人でした。数日後残された年老いた奥さんからわざわざお礼のお電話をいただいて恐縮してしまいました。また先日急逝した水産高校の大先輩の玉井恭介さんが亡くなりましたが、ごく内輪の葬儀だったため、落ち着いたら線香を手向けに行こうと思って、奥さんにお電話を差し上げましたが、亡くなるまでの顛末や思い出話をいっぱいいっぱいさせて貰いました。

先日亡くなった玉井恭介さん主宰の吟行会
お互い乗船した宇和島水産高校の実習船愛媛丸

 昨日パソコンに内蔵している写真を別件で探していると、つい先日玉井恭介さんが主宰して、わが私設公民館煙会所の囲炉裏端で開いた吟行会写真や、時期こそ違えい互い若い頃乗船して遠洋航海に出かけた水産高校の実習船初代愛媛丸の写真が目に留まりました。写真は時間を止めてくれます。懐かしい写真を見ながら過ぎ越し人生や思い出にタイムスリップすることができました。

「コロナ禍で 卒業入学 様変わり 三蜜避けて 出席叶わず」

「コロナ禍で 葬儀事情も 様変わり 家族葬ゆえ 別れ叶わず」

「思い出の 写真は時間 止めてくれ タイムスリップ 在りし日偲ぶ」

「もし私 死んだらどんな 葬儀だろう 馬鹿げたことを 考えました」

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