人間牧場

〇土用丑の日

 子どものころ、土曜でもないのに何故「どよう」と言うのだろうと思ったノー天気な私ですが、丑という漢字を「うし」=牛と読めるようになったものの、「丑」が「五」に似ていて未だに書き順が分らない愚か者なのです。それでも「丑の日」と聞けば「ウナギ」と連想するあたりは、やはり下衆な人間です。
 昨日は朝から新聞やテレビ、新聞広告で「丑の日」=「ウナギ」のことを盛んに宣伝したり強調したりしていました。そんなこともあってわが家でも「今晩はウナギが食べられるかも」と淡い期待を持っていました。

美味しかったうな丼
美味しかったうな丼

 夕方妻が仕事から帰る途中、近所の灘という割烹から、今年もウナギの蒲焼を買って帰り、「今晩はわが家もうな丼よ」と予告してくれました。それでは腹を減らそうとトウモロコシの畑の草を削る作業をして、少し汗をかきました。ウナギを食べるのだからと食前にひと風呂浴びてさっぱりしました。妻はまず「高かったのよ。なんぼすると思う?」と私に聞きました。「一匹2300円」と答えると、惜しかったね、2200円でした」だそうです。絶滅危惧種に指定されたり、ウナギに関する話題には事欠きませんが、一匹2200円のウナギだと聞くと、何か贅沢だと思うのも貧乏人の勘ぐりです。

 外出から帰った孫二人が、「おばあちゃん、ウナギをありがとう」とお礼にやって来ました。聞けば毎年のことながら妻は同居の息子家族4人にも、ウナギを買ってプレゼントしたようです。早速それぞれの夕食が始まりましたが、わが家は妻がウナギをまるまる一匹熱々のご飯に乗せ、タレをかけてうな丼を作ってくれました。添えにしたキュウリの漬物は口ざわりを良くして、満腹ご馳走の手合いでした。これで暑い夏を乗り切れるのであれば、少々高くても我慢しなければならないようです。うな丼を食べた後、食後のデザートは北海道鵡川町の菅原さんから送ってもらった、甘くて美味しい北海道メロンでした。いやはや幸せな一日の終わりでした。

  「土曜でも ないのに何故に どようなの? 子どものころの 素朴な疑問」

  「丑と牛 どんなに違う 書き順も 未だ分らぬ 愚かな私」

  「高いから 余計に美味く 感じると 貧乏ゆえの 下衆な考え」

  「このウナギ どこから来たか 問われても 答えることも できず腹内」

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