人間牧場

〇年老いた親父こもごも

 昨日は雨が降ったりやんだりの天気でした。梅雨の末期なので天気がぐずつくのは当たり前ですが、時折陽も差して梅雨明けが近いことを予感しました。この時期になると太平洋高気圧が張り出し始め、蒸し暑い南西の風がバクつくように吹いて、しばらくの間休止していた息子の風力発電風車も、時折うなり声を上げて回っていました。そんな不安定な天気の中昨日は親父は庭に出て、庭木の剪定をしていました。年齢が年齢だけに脚立に上がると危ないので、上がらないよう注意をしていますが、松の剪定は私にはできないため、業を煮やして始めたようでした。ただでさえ杖がないとおぼつかなくて歩けないのに、まあ凄いことです。脚立に登って剪定をしていました。

95歳の軽業師
95歳の軽業師

 先日私が見よう見真似でやったわが家で一番大きなクロガネモチの剪定も、親父には気に入らないようで、3m以上もある長い脚立を持ってくるようせがまれていますが、流石にこの脚立の上に上がることは無謀だし危険なので断わりましたが、少し機嫌を損ねてしまいました。
 今日は週に2度のディサービスに行く日です。前日予告をすると朝4時頃から準備をして、迎えの車を待つので、午前6時ころに行くことを告げるのですが、これも「前の日から言ってくれ」と少々ご機嫌斜めのようです。ひところ衰えが目立っていた親父ですが、気温が上昇したこともあってかなり元気を回復してきました。後1ヶ月余りでまた一つ歳を重ね96歳になるようですが、月に一度は散髪にも歩いて出かけるほど元気です。

 昨日は愛媛大学農学部の笠松先生が、今週土曜日に迫った人間牧場での講義の打ち合わせにやって来ました。ゲストハウス煙会所で1時間余り話をして帰られましたが、笠松先生が帰られた後、「お客さんに海の資料館海舟館を見せてあげたか」と、聞きにきました。自分が説明をしたかったようでしたが、一時が万事このように少しハラハラしたり、少しズレていたりしていますが、これも寄る年波のせいだと認識し、家族みんなが在宅介護を心がけています。昨日市役所から親父宛に身障に関するアンケートが届きました。目の薄くなった親父には記入することもできないので、私が親父の身になって代筆記入をしました。10ページにわたる事細かなアンケートは、健常の私でさえいぶかしいほどの多くの設問でした。少しお役所仕事だと感じながらも、とりあえず書き終えて投函しました。

  「小雨降る 庭で松の木 剪定を 親父脚立 登って軽業」

  「ことごとく 言うことなすこと 頓珍漢 歳をとったら 俺もそうなる」

  「来客に 見せて説明 させたいが それもできない 年齢なりて」

  「アンケート 届いて代弁 記入する 相手が誰か お役所仕事」

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