〇講演冥利に尽きました
「若松さんお久しぶりです。私は元役場の・・・・。」「ついてはわが町の高齢者の前でお話をしてくれませんか。」「とにかく楽しいお話をしてください。」と一本の電話がかかってきました。「元役場」という記憶の糸をたぐり、名前と顔が一致して思い出せないまま、「あなたの予定に合わせるので」と言われては断わることもできず、予定表を見て「7月16日の午前中なら・・・」と即決しました。「演題はどうしましょうか?」「そちらのご意向はどんな話を望まれますか?」「はい地域やみんなが元気になるような、とにかく楽しいお話をしてください」「分りました、じゃあご希望通り『地域を元気に』くらいで如何でしょう」「決めてから言うのもおこがましいのですが、貧乏所帯ゆえ講演料はそんなにありませんので・・・」「はいはい結構です」とまあ、いつものような会話で商談(講演依頼)が成立しました。
「会場は来見集会所です。10時からなので少し前にお越し下さい」とは言われていたものの、カーナビにも載っていない小さな集会所へ、どうすればたどり着くのか、講演依頼文書も来ない小さな集会なので少し心配しましたが、何とかなるだろうと鷹を食って、とにかく日時だけは間違わないようにとスケジュール表に書き込みました。こんないい加減な口約束で講演に出かける私も、相当いい加減な人間なのです。幸い近所に住む友人西川さんから電話が入り、案内してもらい事なきを得て、20分前に会場へ到着しました。立派な集会所のホールは集まった人で既に満席で、隣の控え室に案内され、元役場と電話をかけてくれた方や市会議員、そして懐かしい佐伯さんも駆けつけてくれ、楽しい会話となりました。
「1時間半ほどでお願いします」と促されて会場へ入り、マイク片手に90分お話をさせてもらいましたが、まあ会場は私の話で大爆笑となりました。講演の途中会場の真ん中で携帯電話の着メロが突然鳴り出して、講演を中断するハプニングにも見舞われましたが、これが田舎の良いところです。質問タイムも結構盛り上がり、ハーモニカの演奏サービスまでしてしまいました。帰りに親友の佐伯さんから段ボールいっぱいのトウモロコシとキューリをお土産にいただき、会場を後にする時、「必ずまた来てください」とみんなで大きな拍手で送ってくれました。いやあ講演冥利に尽きるとはこのことでした。
昨日親友の佐伯さんに、「若松さん、あんたは笑顔のセールスマンじゃなあ」と言われました。言われてみればそうかも知れません。他の人のように難しい話を難しく語れず、分かりやすい話を分かりやすくしか語れない浅学菲才な人間ですが、これからも求められれば「笑顔のセールスマン」をやろうと思っています。
「電話だけ 派遣申請 などもなく 迎える方も 行く方さえも」
「講演の 途中いきなり 会場で 着メロ鳴って 話を中断」
「大爆笑 あなた笑顔の セールスマン うまい表現 これからそれに!!」
「また来てね 大きな拍手 送られて ほのぼの帰る 朝来た道を」