〇この二人一体何者なの?
世の中には変わった生き方をしている人が沢山いますが、類は友を呼ぶとでもいうのでしょうか、私の周りには変わった人が沢山集まってきます。その殆んどの人は私も含めて、自分では普通だと思っていることそのものが、人から見れば変わっているようです。昨日も元双海町長上田稔さんを介して二人の方に会いました。二人には既にサイコーダイガクという双海で開かれている地域づくり研究会で出会い、前回名刺を交換した折、私の日程に合わせて高野川の偕楽園で昼食をしながら会おうと約束をしていましたが、あいにく昨日は定休日だったようで、急遽伊予市のアイソウという家具屋さんの前のログハウス風喫茶店で11時30分から会うことにしました。私は時間を守ることが信頼関係で一番大事だと思うような古い人間なので、10分前にお店に行きました。上田さんは5分過ぎ、石村さんは30分過ぎ、何と櫻井さんにいたっては50分も後れて、何の悪びれる様子もなくやって来ました。ここら辺が私と違い変わり者のゆえんのようです。
私と上田さんは親子丼を頼み、軽い昼食をしながら積もる話をしました。新天地を求めて高野川に住んでいる石村さんは名刺にDirectorと書いていました。裏を見ると虫眼鏡で見るような小さな文字で家具、ガーデングッズ、玩具、2×4、リフォームと自宅写真の上に刷り込んでいました。一方櫻井さんはレストランコンサルタンツ竹賢舎代表、裏には自分のACTIVITYが8項目、中には福岡自然農園広報担当などが書かれていました。
要は二人ともまともに考えれば得体の知れない、果たして何が定職で何で飯を食っているのか分からない怪しげな人物なのです。話し込むほどにこの二人が日本人ではなく地球人、つまりローカルでなくグローバルな人物であることが少しずつ分かってきました。
人間は相手と付き合う場合得てして、好きか嫌いか、損か得かで判断し、善か悪かでは判断しないものですが、この二人は後者の善か悪かで判断しなければ理解できないタイプのようで、私のフィーリングに少しマッチしているようでした。かく言う私も二人から見ればかなり変わったタイプの人間です。人間牧場などと度肝を抜くような名前のサティアン(ある人が表現)を作って楽しんでいるのです。多分私が35年間お堅い地方公務員だった過去の経歴を聞けば、変人・奇人に見られるのかも知れないと、少しにんまりしながら再会を約束して分かれました。(実は先日松山市と西予市で開かれたものづくり生命文明機構のシンポジウムで伊予の三奇人と言われてしまいました。あとの二人の奇人は一体誰なのでしょうか?)。まあ二人を何の意味もなく、私に出会わせた上田さんもある種変わり者の一人ですから、恋人と読み間違う変人談義はこのくらいにしておきましょう。
昨日3人と分かれ自宅へ帰ってから、私の繋がる友人についてふと考えました。昔旧丹原町に住んでいるちろりん農園の西川さんが私の勤めていた役場に訪ねて来た折、顎に髭をたくわえ頭にバンダナを巻いた姿を見た若い女性役場職員が、西川さんのことを「変わった人が来ています」と私に告げたことを思い出しました。かく言う若い女性役場職員も髪を茶髪にして耳にピアスをつけて事務を執っていたのですから、「あんたの方が変わり者だ」と言って大笑いしたことを思い出しました。
人は見かけで判断するものではありません。「何を考え何をしようとして、何が出来るのか」この一転に凝縮すれば人の値打ちは大体分かります。いやはやご立派なお二人でした。
「人は皆 姿かたちで 良し悪しを 判断するが そうとも言えず」
「この二人 どちらかいえば グローカル 地球サイズで 実践してる」
「目先より 遠くを見つつ 生きる人 今の世の中 希少の価値が」
「意味もなく 出会うことにて 意味生まれ 何か出来そう 多分出来ると」