〇東京からのお客様
11月11日に三重県で行なわれる観光実践講座の打ち合わせのため、主催する財団法人日本交通公社の担当者3人が、わが町へやって来ました。打ち合わせのために3人も来るなんてと連絡を受けた時は軽くそう思いました。しかし出会ってみると3人はそれぞれが、私の自著本「昇る夕日でまちづくり」をカバンにしのばせ購入購読しているのです。私はこれぞ本物の研修と直感し、午後2時から午後5時までの3時間、シーサイド公園、人間牧場、私設公民館煙会所、翠小学校を回り、特に人間牧場では三人それぞれに夕日徒然草4冊を買い求めていただき、思いの丈を話させてもらいました。
今年の8月21日、南海放送の24時間テレビ(もぎたてテレビ)で人間牧場が放映されてからは、もぎたて効果というべきか連日のように人間牧場目当ての人がやって来て、私の予定の空いた時間を埋めるものですから、何もない日は殆んどなく、多少お疲れモードのような気がするのです。
昨日の打ち合わせの締めはやはり5時過ぎ西瀬戸に沈む、日本一と自認する夕日なのですが、私は昨日5時30分から別の人と会う予定があって、どうしても一緒に夕日を見ることができずお暇してしまいました。昨日はあいにく午後から曇り空で、夕日はひょっとしたら拝めないかも知れないと思い、少し残念な気持ちで別れました。
それがどういうことでしょう。太陽が雲に隠れた西の空を眺めながら下灘方面へ走っていると、にわかに西の空が明るくなり、夕日が顔を出したのです。私は急いで国道から旧道に入り浄土の坂辺りに車を止めて一人沈み行く夕日を堪能しました。やがて夕日はダルマの夕日となりドラマチックに水平線の彼方に沈んで行きました。多分シーサイド公園でこの夕日を見ているだろう日本交通公社の久保田さんに携帯を入れましたが、見ていた途中だったようで、電話が通じたのは1時間も経ってからでした。
あれほど曇っていたのに夕日が見えるなんてと、信じ難い自然現象に納得しながら出会う約束の人と下灘駅のベンチに座って1時間ばかり話し込みました。その人も下灘駅という最高のシュチエーションで見た夕日に感激し、話は大いに弾みました。私が夕日を見せた訳でもないのにその人は、「この夕日に目を付けられたあなたは凄い」と褒めてくれました。夕日に魅せられて30年余りが経ちました。夕日に思いを寄せ夕日をパートナーとして過ごしてきた半生を思う時、よくもまあここまで来れたものだと思うのです。
夕日を見れるのは時の運です。何度来ても夕日を見れなかったり撮影できなかった人もいますし、久保田さんたちのようにたった一回で、しかも曇り空で諦めかけていた夕日を一発で見るのもまさに運の成せる業で、久保田さん鯛は余程強運の持ち主だと思いました。この分だと11月11日三重県多気町ふるさと交流館たきで開かれる予定の研修会は上手く行くに違いないと思いました。
「曇り空 諦めていた 夕日出て 感激しきり 鼻高くして」
「カメラ買う 金がないので この程度 腕の悪さを カメラのせいに」
「夕日には パワーを貰う 力あり 私のサプリ 夕日ですから」
「友人が 夕日狂いの 私見て 変人扱い 今は凄いと」