shin-1さんの日記

○追突事故

 それは一瞬の出来事でした。今日は東温市で開かれる緑の少年団の研修会に招かれ、会場を目指して県道伊予ー川内線を走り砥部町交差点に差し掛かった時です。いきなり後からRV車が私の車の後にドスーンと追突してきたのです。交差点近くの渋滞地帯なのでそんなにスピードを上げていない場所であるため、不幸中の幸いというべきか、車の後は大破しましたが外傷もなく直ちに眼鏡屋さんの駐車場近くに私の車と加害者の車を寄せて、ひとまず加害者が110番して事故の報告と事故処理を依頼しました。相手は砥部町の女性でしたが、訪問介護のヘルパーの仕事をしているらしく、急いでいたしわき見をしていたと私に平身低頭で謝りました。ことの重大さに動転して興奮気味でしたので、落ち着いて話すよう諭しました。私は講演が迫っていたし後が痛んだ車では会場へも行けず、妻の職場に電話してつい目と鼻の先にある車ハウス砥部という自動車屋に電話をしてもらいました。私の携帯電話中に救急車が前を通りかかったため、「事故に遭った」と告げると携帯に救急車のけたたましいサイレンが鳴ったため、妻の動転も大変なものでしたが、落ち着くように告げて電話を切りました。

 やがてパトカーと事故処理者が相次いで到着し、聞き取りと現場検証が始まりました。聞くところによるとこの方は最近離婚し車の任意保険もかけてないないようで、気丈に「全ての責任は私にあるのですから」といいつつも、お金のことが気になるようで、おっつけ来た修理やさんに「幾らぐらいいるのでしょうか」と陰で聞いていたようです。私は被害者なので警察の聞き取りも簡単でしたが、私の首筋が少し重たいようなのでとりあえず病院へ行くよう勧められました。病院へ行くと加害者は被害者に障害を与えた事になるので刑事罰は免れないと担当の警察官は厳しくいいました。こんな場合加害者が被害者になる事例は何処にでもあることなので、いっそ何処も悪くないと言いたかったのですが、もしムチ打ちにでもなっていたらそれこそ大変なので、ここはグッとこらえて病院へ行く事を相手に告げました。相手の方も是非そうして欲しいといわれたのですが、私はこれから講演をしなければならないし、加えて今日は週末の土曜日で講演が終わってからだと病院は何処も休診で、病院は月曜日も火曜日も予定が入っているので、2~3日後となってしまいそうなのです。まあ様子を見てみようと思っています。

 代車を借りて講演会場へ向かいましたが、警察官が到着する間と現場検証の間は炎天下で30分もの長い時間となって、汗でシャツもびっしょり汗をかいてしまいました。どうしようかと思いましたが、着替えも持たず、ましてや今日に限って財布も忘れてまさに女時の一日となってしまいました。

 近くのスーパーに飛び込みシャツとパンツを買って近くの温泉に飛び込んでさっとひと風呂、お陰様で汗臭い姿はさっぱりして会場入りしましたが、とんだハプニングでした。

 交通事故は他人事だといつも思っていました。ところが被害者ながら当事者になった気分は最悪です。現場検証を他人事として横目で見ながら通りすがる車の視線の何と冷たいことか、また知り人は私が加害者として事故を起こしたものと勘違いし、節目がちで気の毒そうに走り去って行きました。多分今晩あたりは「若松の進ちゃんは砥部の入り口付近で今朝事故を起こしていたようだ」と酒の肴になっていることでしょう。

 まあ何はともあれ加害者には悪いのですが私としては驚きの一日となりました。皆さんくれぐれも交通事故にはご用心。

  「知らぬ間に いきなりドーンと オカマされ 車痛んで 首筋ちょっと」

  「事故などは 他人事だと 思ってた 後ろに目がない どうにもならぬ」

  「加害者も 今頃被害者 なりにけり 自分言い分 言いたいけれど」

  「都合よく 修理屋近く 来てくれて 代車サービス お陰で間に合い」 

[ この記事をシェアする ]

shin-1さんの日記

○ここだけの話しだけど

 「ねえねえ、ここだけの話しだけど、人には絶対に言わないようにしてね」という言葉を耳にしながら相手から、内緒話を聞くことが時々あります。喋った本人も話を聞いた方も内緒話なので「絶対言ったら駄目」、「絶対言わない」と密約を交わすのですが、これが中々の曲者で言う方も「ここだけの話」には終わらず、言われる方は「言わないように」と言われたら言いたいのが人間の心情のようで、またたくまにそこら辺に広がって、震源地を調べてみると最初の二人だったりして唖然とすることがあるのです。

 先日もある人から「ここどけの話しだけど、あの人どうもガンらしい」という話を耳にしました。その話は近所では周知の事実で私も知っていた情報でした。健康診断でガンが見つかり病院に入院して胃の殆ど全てを除去しましたそうです。「ここだけの話」として聞いたその後、一時退院したものの思わしくなく再度入院したのですが別の場所に転移しているようなのです。普通こんな場合田舎の隣近所組内などは長年のコミュニティ付き合いから、相談して一緒に病院へ見舞いに行くのが慣わしで、うちそろって出かけました。あれ程太っていた体は痩せ細り、頭髪もコバルト治療の後遺症でしょうが全て抜け落ち毛糸の帽子が印象的でした。付き添っている奥さんの悲しみはいかばかりかと察しましたが、私たちはどうすることも出来ず「早く元気になってまた酒でも飲もうや」と話しかけました。ホスピスという言葉は知っていますが、この方も既にガンであることは本人に告知されていて、「もう帰れないかも知れない」と弱気な発言が目立ちました。お見舞いを渡し病院を後にしましたが、「ここどけの話」をした同行の人は、それ以来「ここだけの話」を盛んに吹聴しているようで、私は「余り人には言わない方がいいのでは」と釘を刺したほどです。

 実は8年前この人の「ここだけの話」によって私もガンにさせられてしまった苦い経験があるのです。「ねえねえ、ここだけの話しだけど若松の進ちゃんはどうもガンじゃとなあ」という話がまたたく間に町内に広がったのです。無理もありません。胆嚢の手術で入院し退院してから68キロあった体重が急激に55キロまで減って、痩せこけた風貌はガンと言われても不思議はないような体になっていました。私の耳には入らないのに何故か親類の人や友人が度々やって来て、それとはなしに病状やガンの進行状況を聞いたりするのです。「知らぬは本人ばかりなり」でした。

 一年後お喋りな人が私に「あんたガンじゃとなあ」と明けら様にいうのです。「誰がそんな事を言いよるの」と聞くと、「私はあの人から聞いたけど町民はみんな知っている」というのです。あの人とは、今回の言いふらし張本人のようでした。

 人の不幸は悲しいはずなのに、「言うたらいかん」という言葉から始まると尾ひれがついて面白おかしい噂話に変身します。「言うたらいかんと言われたのだが絶対言わないように」と広がる話は半分ぐらいにしておかないと、私のようにとんでもない方向に向かう危険性があります。くれぐれもご用心を・・・・・・・。

  「ここだけの 話と釘を さすけれど ここだけどんどん 広がる噂」

  「俺だって ガンだと噂 立てられて 余命いくばく ないと告げられ」

  「人の口 戸は立てられぬ 気をつけて あっという間に まるでマスコミ」

  「いるんだよ 人の不幸を 楽しんで 噂を流す 震源地人」

[ この記事をシェアする ]