○大学フィールドワークで西予市へ
(卯之町駅前の看板・愛媛県内で久万高原町に次ぐ広さの西予市の様子が一目で分る)
(卯之町駅の涼しげな風鈴)
今治市、伊予市と訪問した大学のフィールドワークの授業も、今日は前期最後の訪問地である西予市へ行きました。学生は松山発8時の特急に乗って卯之町を目指しましたが、私は準備の都合もあるので車で一足早く西予市役所へ到着しました。梅雨の中休みとでもいうべき蒸し暑い天気でしたが、顔なじみの井上さんや三好さん、それに三田地さんや上口さん、松本さんが献身的な対応をしてくれて、学生も至れる尽くせりのいい研修をさせてもらいました。午前中の1時間余りの井上さんの説明は私には出来ない、かなり密度の濃い資料を用意してもらっていて、学生にはどう聞こえたか分りませんが、さすが気配りの井上さんです。質問や議論はどちらかというと周囲の小さな市町村を吸収したような合併をした街で、いずれ集中管理に移行するだろうという雰囲気が読み取れましたが、西予市はまだ合併した5つの町の地域個性を大事にした並列型のまちづくりが行われており、調査サンプルとしてはいい比較が出来そうです。
(学生の研修風景)
(説明をしていただいた井上さん・上口さん・三好さん)
午後は古い町並みの残る中町に繰り出し、中町休憩所で昼食を食べました。その後古い開明学校で昔の授業を体験しました。先生役の女性が昔の机や椅子に座って掛け図を使って勉強するのです。その授業の実に上手いこと上手いこと、昔にタイムスリップしたようで驚きました。私は旧宇和町の開明学校やそれぞれの施設は何度もお邪魔しているのですが、学生と学習や調査という目的で訪れるのは初めてですからまた違った発見がありました。
(日本でい一番古いとされる開明学校)
(学生たちも昔の机と椅子に興味深々でした)
(開明学校の教壇立つ現代の女子先生)
特に開明学校の入口にある民具館の充実ぶりは目を見張るものがありました。残念ながら限られた時間での駆け足見学だったので詳しく見ることは出来ませんでしたが、もう一度ゆっくり訪ねたいと思いました。
最後に訪れた先哲館には馴染みの松本作幸さんが勤めていて、ここも明治維新の時代を生きた人々などを中心にかなり詳しい展示があり興味をそそりました。学生にとっては中町の町並みや特別に入れてもらった商家など、日ごろ目にすることのない地方の文化に触れて感激の面持ちでした。
私の友人に岡崎さんという街歩きの専門家がいます。彼と時々街中を肩を並べて歩くのですが、彼の歩き方を見ていると実に楽しい歩き方をします。足元のマンホールの蓋を踏みつけて歩く私と違い、彼はマンホールの蓋にも興味を示し、持ってるカメラに収めたり薀蓄を語るのです。また屋根の瓦や窓の形など、街角ホームズという異名どおりちょっとした珍しいものをどんどん見つけるのです。学生も岡崎さんに似ていて、24人も学生がいると「先生これ面白い」と盛んに指を刺します。今日も醸造醤油屋の前で面白いものを見つけました。いらなくなったウンスケや醤油樽を使って稲を植えて道端の足元を飾っているのです。日本最初の女医であるシーボルトの娘「おイネ」さんにちなんでイネを植えたのだろうか?などと話はどんどん盛り上がり、ちょっとのスキに酒蔵に入って「面白いものを見つけた」興奮して話したりしていました。今回は谷口学芸員の案内で街歩きしましたが、いい学びとなりました。ちなみに谷口さんは新採研修で私の話を聞いたことがあるらしく、今回は逆にお話を聞かせてもらうことになりました。
「梅雨晴れ間 そぞろ歩きの 街中で 足元目上 色々見つけ」
「どの町へ 行っても顔の 効く俺に 学生不思議 どうしてですか」
「七十が 二十になった 県内の 町を訪ねる 昔の顔で」
「特急で 往復高い 研修に 学割利かす 知恵でチャッカリ」