〇ビワが届く
田舎に住んでいると春先には筍が、またこの季節になるとビワと、物々交換のような形で色々な物が届きます。それらは全て季節の旬のものばかりなので、ついつい食べ過ぎてしまうほど美味しいのです。
一昨日外出先から自宅に帰ってみると玄関先に沢山のビワが置かれていました。今は息子の嫁が孫の守をしながら殆んど家にいるため、「〇〇さんから届いた」などと荷主の情報を教えてくれるのです。先日走りのビワを届けてくれたのか私の旧友から、今回は妻の友人からでした。そんな矢先の昨日の夕方、今度は別の妻の友人から、ビワの餞別で手が放せないがビワを取りにに来ないかと電話が入り、あいにく妻が仕事で留守だったので、ノコノコ出かけ、いただいて帰りました。
ビワは柑橘類と違い繊細な果物で、完熟したビワはほおっておくと直に傷んでしまうのです。そうかといって貰ったものを全て食べるほど元気な胃袋があるわけではなく、親類や縁者にお裾分けをして喜ばれる有様です。妻の友人たちはみかん農家ですが、みかん価格の低迷が続いているため、最近は色々な果物を作っていて、今では双海町もビワのちょっとした産地になっているようです。
ビワは種が多いことと、食べる時に手が汚れることが難点です。カニやエビも食べる時手が汚れるという理由だけで嫌いな私ですが、ビワは別で、昨日も一昨日も5~6個平らげましたし、ビワをよく食べる妻が、食後に剥いでくれて3個ばかり口に入れてくれました。
ビワを食べる度に毎回思うのですが、ビワは種と皮が多く、種無しビワを発明できないかいつも思いながら食べます。また灰汁があるのか川を剥いた指先が黒くなるようで、近所の歯科医院に勤めている妻は、指先が黒くなるのを気にしながら、美味しい美味しいと体重のことを気にせず食べていいますが、今にその報いが来るのではと内心思っています。
まあ種が多いとか手が汚れるとか要らぬ詮索をしないで、季節の果物ですから大いに楽しんで食べたいと思っています。ビワは喪五たちも大好きでよく食べますが、自分で剥く能力は二人ともまだ備わってなく、ブジュブジュにしてしまうので、結局私や妻がむいで食べさせてやるのです。これも同居しているじいちゃんやばあちゃんの大事な孫へのサービスなのです。
「もしかして 種無しビワが できないか 他愛ないこと 思いつつ食べる」
「初夏だねえ ビワが届いて 今年また 元気でビワを 食べれる幸せ」
「孫アーン 剥いだ果肉を 口の中 満面笑顔 同居嬉しく」
「次々と ビワが届いて このところ 毎日過食 少し気になる」