shin-1さんの日記

〇里山の自然(その1)

 最近里山という言葉をよく耳にします。私たちの暮らしから自然が遠のいたため、人間性回帰の意味を込めて里山の大切さが叫ばれているからかも知れません。私流に考えれば里山とは人間が暮らしている近くにある自然のことで、そこには植物や動物も共生しているのです。かつて里山は私たちの暮らしにとって薪や木炭などのエネルギーを確保する場所であったり、家の屋根を葺く茅を確保したり、時には竹などの建築・工芸資材を確保する場所であったりと、極めて重要な場所でした。ところがガスや石油の普及によって薪や木炭が不要になり、屋根も新建材になって茅が不要となったりして、里山は不必要な場所となったのです。当然里山は荒れ、荒れた土地にはイノシシや熊、猿、鹿などが出没し、里山を超えて人間の暮らしのエリアにまで動物が入って来て、過疎や高齢化、少子化による限界集落が増えたため、里山近くに暮らしている人たちはえらい難儀をして暮らさなければならなくなったのです。

shin-1さんの日記

(餌を加えたカワセミが)逃げもせず屋根の上で夕日に映えて)

 季節は巡りて早くも走りの早生ビワが出回り始まりましたが、農山村地帯に行くと時折「ドーン」と耳を劈くような音に一瞬驚くのです。この音はビワ畑に出没するカラスを威嚇するためのものですが、農家の人に話を聞くと、この音も最近は馴れてずる賢いカラスには焼け石に水といった感じだそうで、収穫間近な美味しいものから食べられてしまうと頭を抱えていました。

 今農家にとって最大の被害相手はイノシシで、昔は食べなかったジャガイモまで食べるというのです。我が家のすぐ隣の人の畑は無防備だったため一夜のうちにイノシシに食べられて全滅したそうです。わが家の家庭菜園は何年か前痛い目に遭ったので、親父が結構頑丈な金網で囲いをしているため今のところの作物の被害はありませんが、今朝裏山に登ってみると、ミツバチの巣箱の周辺が広範囲にわたって掘り返され、のたうった跡が随所に残っていました。

shin-1さんの日記
(イノシシに荒らされた裏山のミツバチの巣箱周辺)


 何故イノシシは裏山に出没するのか、それは里山に餌が少なくなっていること、イノシシは夜行性のため私たち人間様が寝静まった頃に出没する、家の近くの畑にはミミズが沢山いてそれを食べる、雨でぬかるんだ場所でのたうつと、体を覆っている毛にわいた害虫を駆除できるなどが考えられますが、それにしても危機一髪で甘いハチミツのあるミツバチの巣箱を何故襲わないのは、ミツバチに刺されると痛いことを知っているからかも知れません。

 いずれにしてもほんの目と鼻の先にイノシシが出没するなんて、危険極まりません。何年か前には私の町で手負いのイノシシに襲われ人が死んでいるのですから、用心しなければなりません。近くには保育園や学校もあるので、子どもが教われないようにしないと・・・・。


  「里山に イノシシ出没 無残にも 土掘り返されて ミツバチ無害?」

  「里山も この世と同じ 住みづらく なったか鳥獣 再々出没」

  「夜ゆえに 姿も見えず 想像で 大きさ測り 危険感じる」

  「里山が 自然に帰る 今までは 不自然ゆえに 無形法則」


[ この記事をシェアする ]

shin-1さんの日記

〇審査会

 若い頃は、表彰審査だの原稿審査だの、時には補助金審査など、私自身が審査対象になっていましたが、さすがにこの歳になるとそういったことは少なく、逆に審査する側になることが多くなりました。昨年・一昨年は西予市地域づくりグランプリの審査委員長として審査をしたり、ここ何年かはえひめ地域政策研究センターのアシスト事業の審査をしたりしているのです。

 昨日は愛媛県の愛と心のネットワーク推進事業の選考委員会が県立図書館で行われ、審査委員長として末席で他の五人とともに審査に加わりました。


 事務局で第一次書類審査を終えた資料が一週間前郵送で手元に届けられ、11NPO団体の提案をひとつひとつ読み取って、問題点を見つけて行くのです。それはいわばあら捜しのようなものですが、県からの助成が正しく使われるためには何人かの複眼でチェックする必要があるからなのです。

 今回の事業はNPOだけが事業をこなすのではなく、県の各部局課が共同事業として組み立てるため、主管課の違憲も聞かなければならないのです。そのため団体に与えられた8分のプレゼンテーション時間と7分の質疑時間を合わせると、かなりの時間真剣に耳を傾け、相手の弱点や強みに対して意見を述べなければならないのです。

shin-1さんの日記
shin-1さんの日記

 最近はプレゼンテーションの技術も進んで、パワーポイントを使って分かり易く説明してもらい、大いに助かりましたし、発表をする人たちも各委員の質問に的確に答えてくれました。

 11団体の発表が終ったのは午後4時過ぎでした。その後担当課の意見を2分づつ聞いて質問し、採点表に各項目10点満点で点数を書き込むのですが、その場で点数が集計され採集議論をしました。最終審査が終ったのは午後5時半近くでした。緊張を解かぬようつとめて公平に審査しました。その結果はまとめられて近々知事に報告され決定発表の運びとなるのでしょうが、かなり高額な助成金をいただくであろう団体は大いに発奮して愛媛県の地域づくりを盛り上げて欲しいと願っています。

 審査を終え、緑の濃くなった松山城の城山や堀の内公園を眺めながら県庁第二駐車場まで、他の審査員と雑談しながら歩きました。季節は早6月です。二週間も早く入梅し、先日は台風も日本列島をかすめるなど、東日本大震災以降天気に一喜一憂しながら過ごしている自分を発見しました。

 昨日は菅総理の不信任案が衆議院で否決された最中の審査会でした。菅総理の早い時期の退陣表明もあって、落ち着くべきところへ落ち着いたようですが、小沢さんや鳩山さんたちの猫の目政治に国民が翻弄されたようです。結局は小沢さんは欠席、鳩山さんは反対などなど、訳の分からぬ行動で幕を引いたようですが、今なお避難所生活を強いられたりしている震災の被災者たちにとって、霞ヶ関の茶番劇は何ともお粗末で腹立たしい姿でした。


  「審査する 側に回りて あら捜し しているようで 心が痛む」

  「選ばれる ために色々 手を尽くす 工夫ありあり 点数加え」

  「顔見知り なるべく顔を 見ないよう 公平ゆえに 冷たくあしらう」

  「審査表 集計するが だいたいに 同じ評価を しているようだ」

[ この記事をシェアする ]