〇雨の日の過ごし方
北海道を除いた日本中が梅雨に入り、梅雨前線の活動が活発になってきました。特に九州では降り始めからの雨量が300ミリを越え、各地で土砂崩れ等の被害が出ているようです。過去二回裏山が崩れて大雨の被害に遭っているわが家では、大雨という言葉を聞く度に過去の忌まわしい記憶が蘇り、妻は懐中電灯や雨合羽、長靴等を用意して災害に備えたり、私も裏山の見回りをするなど、防災に余念がないのです。
そんな意味もあって、家にいる時は殆んど毎日夜が明けると雨だというのに、長靴にこうもり傘という出で立ちで裏山散歩に出かけるのです。裏山に通じる農道は途中までコアスファルトやンクリートで舗装されているものの、かなり急な坂道で足腰を鍛える体力づくりにはうってつけの道なのです。今の時期はじっとしていても汗をかくような季節なので、終点で少し腰痛体操を加えて坂を下り、自宅まで引き返せばじっとり汗が滲んで清々しい気分になるのです。
長靴にこうもり傘で散歩を楽しむ人は、特に大雨の日等いませんので、早朝出会う隣近所の人は「何処へ行くのだろう?」というような目線でやり過ごしています。昨日は大雨の影響で農道は承水路のようになって、山から流れ出た水がまるで小川のように水を流していました。この農道は近くに農地があるものの殆んど管理も行き届かず、農地が土木業者の持ち物ということもあって、時々残土の仮置き場に使うので、小さなブルドーザーで道全体をさらうようですが、杉や桧の小枝が落ちていて、時には水路を塞いでいるのです。そのため私は散歩の途中でこれらの小枝を拾い集めて杉林へ移動させたりもしています。
昨日は県下全域に大雨注意報が発令され、かなりの量の雨が降ったので、近くの水路から溢れた雨水が瀧のようになって流れ落ちていました。元々この水路の水は私の家の裏を通って田圃に引かれていました。そのころはわが家の敷地の境辺りに小さな滝があったのですが、田圃の水路が農道工事で整備されて別のルートを通るようになってからは、滝の水も落ちなくなってこうして雨が降る時のみの小さな滝がお目見えするのです。
今朝は昨夜までの大雨も峠を越し小康状態のようなので、これから着替えて長靴とこうもり傘の出で立ちで、昨日の朝と同じように見回りがてらの散歩に出かけようと思っています。昨日までの大雨で上灘川の水かさも増していて、地盤が緩んでいるようなので、願わくばもうあめは欲しくないと身勝手なことを思っています。雨は恵みなれど「過ぎたるは及ばざるが如し」です。そろそろ梅雨の中休みの太陽の顔を見たいと思っています。
「長靴に こうもり傘の 出で立ちで 今朝も裏山 散歩出かける」
「見回りと 体力づくり 兼ねている 一石二鳥 足せば三つに」
「雨が降る 度に備えを する妻の 脳裏かすめる 過去の災害」
「一滴の 雨を集めて 海注ぐ 水は上から 必ず下へ」