○梅干作り
今年の人間牧場梅園の梅の収穫はさして広くもなく、さして多い量でもないのに予定が入っていて、結局は3日がかりの収穫になってしまいました。梅の木を下から見て今年はなりが薄いと予想して、20キロ入りのキャリーを三つ持って収穫に行きました。一日目は昼間で草を刈り午後から収穫をしてキャリーに2つ40キロを収穫しました。二日目は朝から収穫するも昼ごろにわか雨が降って途中で少し雨宿りをしましたが、少し雨に濡れながらも午後5時まで作業を続けてキャリー4つ60キロを収穫、二日間で大幅に予想を上回る100キロの梅を収穫したのです。巷では、特に埋めの産地和歌山では春先の寒暖の差の激しい冷害で収穫量が大幅に減ったと報じられています。今年の梅の実は多少小ぶりな感じもしますがまあ例年並み程度の収穫でホッとしています。
さて一口に100キロといいますがその量は半端ではありません。その梅を梅干と梅酒にする作業を、午前午後の出張や人間牧場への来客をこなした後夕方から一人で始めました。夕方になると仕事から帰った妻も加わり大騒動の夕方となりました。
梅の実の中から葉っぱやゴミを拾い出し、水槽桶の中に入れて水洗いするのです。水の上に浮いたゴミをさらに拾い出したり水洗いした物を竹のザルに移してしっかりと水切りをしました。倉庫にしまっている桶は昨日から洗って用意をしておいたので、そこへ漬物用のナイロン袋を入れ梅と塩を交互に入れて行くのです。
今年は少し塩にこだわってみようと岩塩を使いました。脱衣場からヘルスメーターを持ち出し、金網ボールで4キロずつ量り塩を振りながらひとつの樽に20キロ、2つの樽で40キロを15パーセントの塩で漬け込みました。本当は10パーセントの減塩梅にしたいのですが、何年か前妻のいうことも聞かず挑戦して全てカビだらけにして大失敗した経緯があるので、最近は15パーセントを守っています。
塩処理をしたところで今度はカビを防ぐために表面にホワイトリカーを少し振りかけます。こうすることでカビる事を防ぐのです。わが家にとって40キロの梅干はとても一年で食べきれるものではありませんが、親類には猟師さんがいて毎日沖へ出る時弁当に梅干が欠かせないので、梅干になったものを何瓶かに小分けして、お魚をいただいた御礼に差し上げ喜ばれているのです。また梅干は鯖やイワシといった魚の料理や蕗の佃煮などに料理用としても便利重宝に使うので、多すぎることはないのです。
今年もとりあえず40キロの梅干を漬け込みました。間もなく始まる梅雨の季節に樽の中で熟成させた梅は熱い暑い夏になると3日3晩の土用干しを経て真っ赤な紫蘇と梅酢で漬け込まれ半年後に梅干になるのです。
人間牧場にかまど小屋ができた最近は、かまどで炊いたご飯と味噌汁、それに漬物とともに梅干が4点セットで食べられる機会が多くなって、俄然利用価値が高くなって、私の腕まくりも思わず力が入るのです。
「減塩と 言いつつ梅を 食べる日々 時々かまど ご飯に添えて」
「梅干も すっかり手馴れ 自家製で 安全加工 妻と二人で」
「この時期が 来るとお袋 思い出す 青梅かじり 怒られたこと」
「クエン酸 食えないのかと 思いきや 体にいいと 聞きて駄洒落に」