○中学校の運動会
地元中学校の学校評議員をしているため、運動会の案内状が届きました。日曜日ということもあるし、歩いて5分の近場に学校があるため、孫を伴って見学に出かけて行きました。私が中学生頃の通学校とは随分様変わりしていて、迫力という点で少し拍子抜けする感じは否めませんでした。少子化の影響で生徒の数が極端に少なくなっているのです。運動会といえば自分の少ない出番を前日の夜プログラムに丸をつけ、必ず見るよう父母に頼んだ記憶がありますが、今はまるで全員が全種目出場のようで、演技が始まると生徒の控えに用意されたテントの中は、病気で出場できない生徒が残っているだけで人影が殆ど見えないのです。
それでも小学校と違った少し子どもながら、少し大人の片鱗を見せて一生懸命演技をしていました。何年か前高知県西土佐へ行った折、酒を飲みながらある友人が「俺はこれまでかけっこが得意で、3番以下になったことがない」と腕をまくって強がりました。「へえーあんたは早かったんだねえ」と感心すれば、「過疎の村、過疎の学校なので3人以上で走ったことがない。だから三番以下にはならなかった」と大笑いしたことがありますが、上中も4人と3人以上のかけっこはないのですから、当時人ごとと笑っていましたが、いつの間にかわが町わが中学校でも人ごとではなくなっているのです。
先生たちから話を聞けば二言目には必ずといってよいほど、小規模校の嘆き節が出てきます。競争意識や積極性に欠けるというのです。少し大きな学校に先日お邪魔しましたが、生徒の名前も顔も覚えられないようなかんな大きな学校は学校ではなく、目が届かないのが実情だといっていました。確かに小規模校には小規模校の、大規模校には大規模校の悩みがあることは事実ですが、小規模校にも大規模校にも見方を変えればいい点が沢山あるのです。やらないことをやれないといって言い訳をしているようにも感じるのです。やれないとやらないは違うのです。
(縄跳びは小規模校ならではの団結心をいかんなく発揮していました)
(校長先生と並んで最前列で運動会を観戦する孫朋樹)
校長先生の勧めるままに、私と孫朋樹はこともあろうに校長先生と並んで最前列の席で見学させてもらいました。孫と私は大きな声を出し、大きな拍手をして心からなる声援を送りました。中でも孫が喜んで大きな声を出したのは、縄跳びでした。後の席にいた方が「僕数がかぞれれるの偉いねえ」と褒められたものですから、「ひい、ふう、みい・・・・・」ととんだ数を数え、失敗するとずっこけて悔しがりました。
孫は後の席で観戦していた翠小学校和田校長先生、由並小学校吉田校長先生にもちょっかいを出して、楽しいお喋りをしていました。「吉田と和田でダブル田ー」とおどけて見せるお二人に興味を示したのは言うまでもありません。どうやら孫も私に似て中年の女性が好きな癖があるようです(笑い・笑い・大笑い)
午後の予定もあって早々に引き上げましたが、夜来の雨でぬかるんだ運動場の水をスポンジで取りながら行った運動会は、孫にとっても忘れられない思い出になったらしく、帰って母親に「校長先生が日曜日に運動会があるので来なさいといわれ、約束したので行くよ」と屈託なくいっていました。はてさて来週の日曜日、私の予定はどうだったか、気になるところです。
「子も孫も 通わないのに 学校の 運動会へ 孫と二人で」
「日曜日 うちにもおいで 校長が 言うものだから 孫はその気に」
「女好き 俺に似たのか 校長に ちょっかい出して 私赤面」
「三位以下 なるはずはない 三人で 走った結果 それでも三位」