○ハマチが獲れた
今朝起きると自治会の有線放送で「ハマチが獲れました。欲しい方はお分けしますので漁協市場へお越し下さい」と放送がありました。こんな放送があると魚好きなわが家では早速出かけて買い求めるのです。市価の半値とあって、こんな放送が流れると長い行列が出来るほど人が集まってきますが、時にはその数が少なく行っても買えなかったりするものですから、みんな急いで行きます。今朝は正月料理にヘキヘキしている時期でもあるので、人の数もまばらでした。 双海町上灘は昔からサワラ流し網が盛んで、秋から冬にかけてはサワラの他にハマチなども網にかかりますが、この時期は正月の売り場時期も終わって、だぶつき気味なのでこうして漁師さん自身による大安売りがたまにあるのです。
私は三本一組の袋を三つ買い求めました。友人に差し上げるためです。年末の沢山の方々からみかんや柿やキウイ、野菜などをいただいているので、魚好きの人を見込んで配るのです。私たちにとっては珍しくない魚でも、山間地域に住む人にとっては、新鮮なので喜んで食べてもらえるのです。本当はその役割も妻が請け負っているのですが、妻はあいにく仕事なので私が4軒に配りました。
さて残った2本はこれまた妻が仕事なので私が粗ごしらえをしました。妻のエプロンを借り受けて、外に設えた流し台で料理しました。出刃包丁を研ぎ、長くて広いまな板の上で手際よくさばいてゆきます。わが家は元漁師なので刺身包丁と出刃包丁は特別製の立派なものがありますし、寿司屋さんが使うような立派なイチョウの木のまな板も用意されています。しかし今日のハマチはそれ程大きくはないので年末に買った少し小ぶりの出刃包丁とまな板を使うことにしました。自分で言うのもおこがましいのですが、私は魚の捌き方は上手い方です。まず頭を落とし腹を開けて内臓を取り出し、エラも取り出して尻尾と共にゴミ袋に入れます。残ったものを水洗いして三枚に下すのです。魚は迅速が勝負です。今朝は時計を見ながらやったのですが、ハマチが少し小ぶりなこともあって僅か20分で作業を終えました。粗ごしらえした魚はパレットに入れてサランラップをかけ、冷蔵庫のチルドへ収納しました。
さて妻が腕を振るう今晩の料理を想像してみました。ハマチのアラは大根と一緒に炊いてブリ大根と行きましょうか。畑の大根も今年は不作で小ぶりながら今が旬とばかりに主張をしているようです。落伍家「夕日亭大根心」の芸名を持つ私としては、大根の美味しさをピーアールしたいものです。次の一品は何といっても刺身です。私も親父も刺身が好きなので、この分だと2日くらいは刺身を食べれるようです。幸いなことに、東京都奥多摩町を訪れた時立派なワサビをいただいていて、正月にも刺身に添えて食べましたが、まだ少し残っているはずなので大根のケンを添えて食べたいものです。さてもう一品、それは私の地方ではヒハラと呼ぶスナズリ部分です。大きければブリのトロとして刺身にするのですが、今回は小さいので粗塩を振って塩焼きにします。レモンをかけて焼きたての熱々食べると最高でしょう。 さてこれまではもっぱら妻におんぶに抱っこだった料理だったのですが、今年は料理にも挑戦しようかと、殊勝にも思っているこの頃です。
「朝早く ハマチ取れたと 有線で 早速買って 三枚おろし」
「あれこれと ハマチ使った 料理など 頭に浮かべ ブログ書きつつ」
「包丁を 研いでまな板 ハマチ乗せ 手際上手に どんどん捌く」
「田舎ゆえ こんなご馳走 ありつける 幸せ感じ 裾分け友に」