○一瞬女性専用車両に乗ってしまった私
先日上京した折、私の旧友が集まって歓迎会を開いてくれました。酒も飲まない私ですが彼らの酔った姿にウーロン茶で酔って夜遅く私鉄に乗りました。電車のドアが開き無造作に中へ入りましたが乗ってびっくり、何と乗っている乗客は全て女性なのです。一瞬全ての女性の目が私に集まりました。不思議に思ったのは乗客女性よりむしろ私の方で、そう田舎者の私は間違って女性専用列車に乗ってしまったのです。気がついた私は直ぐにプラットホームへ降りて難を逃れましたが、もう少しで電車は発車するところでした。お陰でさっきまでのホンワカ気分は一辺で冷めて次の電車に乗り目的地へ着いたのです。
私たちの田舎では女性専用車両はありません。都会のラッシュのようなギュウギュウ詰めなどは殆どありませんから痴漢などしようと思ってもできないのです。私は一瞬思いました。弱い立場の女性を保護する意味から設けられた女性専用車両なのでしょうが、これでは男性の私が差別されてると・・・・。いやいやそれは差別ではなく区別ですよとお叱りを受けそうですが、はいその通りです。
女性専用車両は東京の京王電鉄が導入したのをきっかけに他の私鉄やJRが通勤電車に導入しています。最初の試みは酔っ払い客の多くなる深夜に下り限定だったのですが好評だったことから朝のラッシュ時にも設けられています。痴漢に間違われ大変な目にあった世の男性も多いのですが、痴漢にあった女性は数多く、時にはあんな職業の人がと疑いたくなるような人まで痴漢に手を染め、一生を棒に振った人もいるようです。
ところでこの女性専用車両はつい最近の出来事と思っていましたが、何と明治時代にもあったそうです。その頃は婦人専用車といって女子学生の通学時間帯に限って運行されていました。そもそもの発端は日露戦争の英雄として名高い乃木希典が学習院院長だったころ、女学生の親からの陳情を受けて鉄道省に要請し実現したのだそうです。今は痴漢対策ですが昔は男女交際の厳しかった時代ですから、女子学生に虫がつかないようにという親の気持ちも分る様な気がします。
それにしても私はとんだ恥をかき、もう少しのところで週刊誌のネタにされるところでした。「愛媛県の元教育長、痴漢目的に女性専用列車に乗車。車掌が見つけ次の駅で降ろし鉄道警察に引き渡す。本人は知らなかったとシラをきったが痴漢目的は明らか。何と彼は観光カリスマだった」なんて記事が出たかも知れないと思うとゾッとしました。
「何で車内でタバコを吸うの」と男性がタバコを吸ってる女性に禁煙を促す禁煙車。えっこれ男女逆じゃないの?、と一瞬思った光景にも出くわしました。とかく都会は住みにくい。田舎者が田舎暮らしを誇りに思った一瞬でした。
「来た電車乗った瞬間女性だけあのドキドキは今も忘れず」
「俺差別それは区別と人は言う女性・男性どちらがどうなの」
「痴漢する人に見えるか俺の顔はいその通り痴漢見えます」
「田舎では予想もつかぬ出来事がとかく都会は住みにくいもの」