shin-1さんの日記

 ○菜の花は「雑草」・鯉は「雑魚」

 最近の田舎の風景を見て思うことがあります。そのまちの土地事情によって田舎の風景は一変します。田舎といっても田畑が広がる平坦な地域は田園風景が何処までも広がり穏やかな暮らしをイメージします。一方私たちのまちのように急峻な地形では、猫の額ほどの土地でも耕されているものの厳しい暮らしをイメージするのです。ところが田舎は過疎で高齢化なのでしょうか、最近その風景に異変が起こりつつあります。田畑は荒れ田畑を囲っていたイノシシ除けの波トタンが吹き飛んだままになっています。住まなくなった家は崩れお墓さえも雑草に覆われています。また周辺には無造作に使わなくなった車や農機具が風雨に寂しく晒されているのです。田舎を連想する草家、柿の木、カラス、小川、棚田、段畑、農夫、牛、子ども、おばあさんといった原風景の条件は次第に姿を消そうとしているのです。

 先日ある人と話していたら『菜の花は雑草」『鯉は雑魚」だとといきなり言うのです。「えっ」と多分感じるでしょう。黄色い菜の花は早春の代名詞だし鯉だって清流を思い出すはずです。でも菜の花は雑草であり鯉は雑魚だと彼は言い張るのです。私もそのことに同感な一人ですからその話で多いに盛り上がりました。

 最近菜の花が重信川の河川敷にたくさん生えているのをご存知でしょうか。この菜の花は人間が植えた訳ではありません。何処かではじけた種が河川敷に流れ込み、自然のなすがままに増え続けているのです。こうなると菜の花はもう完全に雑草です。私の町がJRの斜面に菜の花を作っていますが、観光客がたくさん来ることを見て、『私の町にもあんな菜の花畑を作りたいから種子を分けてください」と頼みに来る人がいます。私はその人にいつも『菜の花は雑草」の話をして種子を差し上げます。近所のある町ではそんな警告を無視して公園に菜の花の種を無秩序に蒔いたために原風景を壊しています。他所の成功を真似した結果の悲劇でしょう。こうなると菜の花は帰化植物化してどんどんその勢力分野を広げ田畑に広がり、油菜ですから雨の日などは濡れて滑るから危険さえもはらんでい丸のです。

 鯉も雑魚です。島根県津和野町の川に泳ぐ鯉は何とも優雅です。でもこれは生態系を無視したやり方だと思います。琵琶湖にブラックバスが増えて在来の魚が少なくなったことでも分るように、放流当時は釣りで脚光を浴びましたが、今は大きな環境問題となっているのです。セイタカアワダチソウもキンケイソウも人間のエゴが作る出した結果なのです。

  「菜の花も無秩序植えれば雑草になると警告ある人言うた」

  「メダカさえ川に勝手に放してはいけない理屈分って下さい」

  「風景を宝と思える人間を育てゆくよな教育大事」

  「竹が増え松が枯れ減るこの国を誰が救うか未だ策なし」

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