shin-1さんの日記

 ○私の台所事情 人間の暮らしにとって台所事情とでもいうべき金銭経済は必ずついて回ります。人間誰もが持つの願望の一つに「お金持ちになりたい」というのがありますが、61年生きてきてついにはその願望も果たすことなく終わりそうです。ここで起死回生の馬や自転車、それに宝くじという手もありますが、リスクの大きさは下手をすると小銭どころかケツの毛まで持っていかれそうで出来ない貧乏人の算段です。 しかしものは考えようでチャップリンのライムライトのように、人生は金銭経済だけでは成り立たず、日々の暮らしを成り立たせるささやかな蓄えさえあれば良いのだと自分に言い聞かせれば、たとえ富を築いた人と出会っても別に萎縮することもなく対等に対峙できるのです。 私はこの30年間、日本銀行の中にある金融広報委員会から委嘱を受けた金融広報推進員をやっています。お金のない私がなぜこんな重要な大役を引き受けているか自分でも不思議に思うことがあります。でも私は私なりに推進員の仕事である金融情報の広報、金銭教育の推進、生活設計の普及などに努めてきました。健康の貯蓄、金銭の貯蓄、知識の貯蓄、人間関係の貯蓄を四葉のクローバーに見立て、私は感動の貯蓄を加えて五つ葉の貯蓄を訴えてきました。 結果的に人にはそれほどのことが伝えられなかったものの、私の生き方を大きく変えてくれました。いつの時代も「入るを知りて出るを考える」という極めて単純なことが分かったのです。10万円しか月収がなかったら9万円の生活をすれば1万円貯蓄が出来ます。ところが30万円と3倍の月収があっても31万円の生活をしたら月々1万円の借金が出来るのです。こんな単純計算が出来ない人がこの世の中には余りにも多く、結果的にサラ金に追い回されたり、競輪競馬で大穴どころか落とし穴に入る人が沢山いるのです。 私は昨年退職し、今年の秋にならないと年金の支給が始まりません。妻はそのことをしっかり承知して5年前から生活設計を立て、私もそのつもりで金を使わない訓練をしてきました。人間牧場の構想もその結果が生んだ新しい錬金術といえるでしょう。若松進一という私個人の台所は人間牧場の建設によって底をつきかけましたが、それでもライムライトのような生き方が出来るのは、我が家の大蔵大臣のお陰です。  「金持ちは死ねばら必ずもめてます俺が死んでもわが家もめない」  「生活のやり方次第で足すか引くこんな単純分らぬ馬鹿も」  「大穴を当てるつもりが落とし穴同じ穴でも穴の深さが」  「顔形生きてゆくには要らぬもの財布扱い出来るが美人」

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