shin-1さんの日記

 ○お雛様飾り  わが家から長女が嫁いでもう6~7年になりますが、それまで飾っていた雛人形(実は私の家には雛飾りがありません。(長女が生まれて間もないころ、あんなものは邪魔だと思った私は、私の判断で義理の母からの雛飾りを買う相談をカメラに変えていたのです)私の家には何故お雛様がないのと今頃になって娘に叱られています。妻の実家には妻が子どもの頃に5段飾りの立派なお雛様があったそうなのですが、これも兄嫁が場所を取るからと処分したそうです。妻は子どものためにケース入りの人形飾りを買っていて、お雛様のころになると娘のために座敷に飾っていました。 昨日家に帰って玄関にお雛様の飾りが飾ってあるのを見つけました。ミニチュアですがお内裏様とお姫様が仲良く並んで座っています。お供えは貝殻に入った菱餅や甘酒で、横には一輪挿しに桃の花まで挿しているのです。「ああもうそんな季節か」と季節を感じると同時に、還暦を迎えたとはいえ妻も女性らしい初心な心があるものよと、少しばかり浮流を楽しみました。 日本全国では要らなくなった雛飾りを飾って町おこしをしている街がたくさんあります。雛飾りが町おこしに一役買った話は昨日のラジオでも紹介されていました。日本のよき伝統文化だと思わず嬉しくなりました。女の子が生まれるとお雛様、男の子が生まれると鯉幟、貧乏した昔でも何をおいても子どもの成長を願ってお雛様や鯉幟を贈ったものです。今は住宅事情も変わり鯉幟を揚げる家も年々減り、お雛様も狭い住宅では桃鳴りませんが、せめて子や孫の成長を願う気持ちだけは持ち続けたいものです。 私が子どもの頃は、桃の節句になると姉ちゃんの雛飾りを手伝って飾りました。ネズミがかじった頭を胴体に挿しこみ仕上げてゆくのですが、これが中々面倒で、御殿などは中々組み立てられず苦労しました。でもこんな飾りはむしろどちらでもよく、むしろ雛段に飾る甘酒やあられなどの供え物が目当てでした。干し飯をホー六で炒ってはじかせ、それを水あめで固めてひし形に切った豆菓子はおふくろの味でした。あられも自家製、大豆も畑で取れたものを入れました。雛飾りのころになると死んだ母を思い出します。 お雛様は端正なマスクをしてきちんと座っています。昔はカメラもない時代でしたから着飾った姉ちゃんの写真はなく記憶の中にしかありませんが、だからこそ価値があるのかもしれませんね。  「玄関に今年も小さな雛飾り春が来たよといってるように」  「豆菓子を買って供える飾り雛嫁いだ娘どうしているやら」  「今頃は保育所季節の行事するだから孫でも雛歌歌え」  「成長の孫に比べて弱りゆく親父の背中少し寂しく」

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