shin-1さんの日記

○ある町の騒動 毎日毎日よくもこんなに事件や事故があるものだと感心するくらい新聞やテレビでは、毎日のように新しいニュースが生まれては消えてゆきます。特に人を殺したような事件なら加害者と被害者があるのですが、贈収賄事件のように密室で金品のやり取りが行われる政治家がらみの事件は、警察が明るみに出来るのは氷山の一角といわれるようにごく僅かで、殆どは貰い得や時効成立でこれにて一件落着なのです。 一昨日夕食が終わってテレビを見ていたら「○○町長贈収賄で逮捕」というニュース速報が流れました。当然明くる日の朝刊新聞のトップ記事はこのニュースでした。新聞社のデスクに会ったのですが、「昨日はこのニュースの扱いで夜もろくに寝ていません」と大あくびでした。 一ヶ月前、この町へ講演に出かけた折、この町長さんと出会いましたが、そんな姿は微塵も感じさせないようでしたし、かつて若い頃青年団活動を一緒にやった間柄だけに、今回の逮捕は複雑な気持ちです。 私も彼も同じ役場に勤め、私はしがない役場職員で終わりましたが、彼は若い頃からの目標通り首長になりました。仲間内からは出世頭と持てはやされある意味での華やかな人生であるように見えました。 でも何処でどう道を踏み外したのか分りませんが、大分春めいたとは言いながら拘置所はまだ寒かろうと、知り人ゆえに気を揉み、出来ることなら無実であって欲しいと祈っています。 私の町でもかつては警察が介入するような様々な出来事がありました。まちづくりを担当したころその事件の裏づけ捜査として、捜査令状の執行にも立ち会ったし、参考供述人として4日間も県警で話を聞かれ、私の日程表は一年間捜査のために持ってゆかれました。勿論私が悪いことをしたわけではないのですが、捜査官の執拗な聞き取りに、捜査が終わった後も眠れぬ夜を過ごしたものです。 愛媛県下には当時70市町村がありましたが、おおよそ10年に一回司直の手が入るともっぱらの噂でした。選挙違反や贈収賄事件は、当事者もさることながら市町村のイメージをたった一瞬で悪くしてしまいます。みんなが努力して築き上げたまちづくりは1体なんだったのかと思わせるほどです。 妻曰く、「お父さんよかったね」だそうです。悪いことをしようにも出来ないような身分を思ってか、あるいは私の主人に限ってと思ってか、聞かなかったけど35年間の役所生活で人から金品を貰わなかったし、あげようといった人もいません。ましてや下さいといった覚えもありません。やはり「よかったね」なのでしょうか。  「知り人の首長逮捕に驚いてまさかあの人わが耳疑う」  「やるという人もなかったわが職場平凡だったがそれで幸せ」  「収賄は一瞬人生棒に振る今日から厳しい批判の風が」  「氷山の一角過ぎぬ政治家と金の流れは噂の誠」 

[ この記事をシェアする ]