shin-1さんの日記

○徳島県上勝町を訪ねて

 東京から遠く離れた四国の地は、瀬戸内海を挟んでいるためか関東地方の人々にはかなり遠い地域といわれています。故に愛媛・香川・徳島・高知それぞれに地域を売り出そうと懸命なのですが、一向にその知名度は上がらず、東国原知事のパフォーマンスで一躍スターダムにのし上がった九州宮崎のことを考えると、四国は一つといいながらそれぞれバラバラな五十歩百歩を繰り返している四国四県を知恵のないやり方だと批判せざるを得ないのです。そんな実態なのにやれ道州制などと提案し、「わが県が一番」や「わが県に道州制の道州府を」と早くも駆け引きをしているのです。

 昨日徳島県上勝町を訪ねました。多分高速道路を利用しても私たちの町からは四国で最も遠い場所に位置する地域ではないかと思うのです。徳島市から高知県室戸岬に至る地域は高速道路もまだ未開通で列車も少なく公共交通がかなり遅れているのです。

 徳島県上勝町といえば今をときめく葉っぱでまちづくりの地域です。私の話にも度々登場する横石さんがリードする中山間地域なのです。私のと横石さんとの出会いは昨年2月24日に愛媛県松山市で開かれた「地域の自立とは何か」というテーマで開かれたシンポジウムでした。彩という第三セクターを興し、葉っぱを2億円も売っている会社の副社長さんなのです。飾らないがしっかりとした理論に裏打ちされた話は同じ舞台に立った馬路村の東谷さん、内子町の森本さん、私とともに会場の話題をさらったものです。同じ四国にいて四国をリードする横石さんの存在はお互いいい刺激を受けながら日々進化しているのです。

 横石さんから上勝町での講演依頼の電話があってから、その窓口は横石さんが指名した上野あやさんという女性とのやり取りになりました。微に入り細に入りかゆいところに手が届くような気配りを受けての上勝町行きとなりましたが、彼女は只者ではないと直感し、会場となる月ヶ谷温泉で始めて出合ってより一層その感を強くしました。彩という会社は役場の地下からこの点きの宿という温浴宿泊施設の4階に移転をしていましたが、この会社の事務所はバルコニーを活用して中々お洒落な造りとなっていていい雰囲気でした。

 横石さんのご配慮で閉庁間際の役場に町長さんを表敬で訪ねました。環境などに造詣の深い町長さんとは聞いていましたが、初めてお目にかかり短い時間ながら行政の考えを色々聞かせてもらいました。先日内子で開かれた環境会議にも来られていましたが、ミスマッチで案内を受けながら出会うことが出来ませんでしたので、いい機会を作っていただいたと感謝しています。

 町長さんがいきなり夕礼で役場の人に話して欲しいと言われました。どの町も朝礼は聞いたことがありますが、夕礼をここまできちんとしている町村は珍しいと思い請われるままに乗ってしまいました。僅か数分でしたが「役場の常識と非常識」の話をしました。役場で上常識と思っていることが住民からすると非常識なことが多いのです。多分「このよそ者が何を言うか」と怒り心頭に達した方も多いと思いますが、町長さんの急なご指名に応えれたかどうか心配をしています。

(この方が笠松和市町長さんです。凄い人です)

(町長さんと横石さんが町をリードしています)



(会場の雰囲気も最高でした)

 さて夜の集会は会場がいっぱいになりました。えひめ地域政策研究センターが製作した私のプロモーションビデを出囃子に入場するという粋な計らいも横石さんと上野さんのアイディアだと思いますが、少々赤面ながらの90分を面白おかしく話しました。私の町のじゃこ天のおばちゃんに匹敵するほどの楽しいおばちゃんやおじさんが沢山詰めかけ、打てば響く大反響で、講演会に続いての立食パーティでも多いに盛り上がりました。それにしても月ヶ谷温泉の料理長の料理のバリエーションの多さにも目を見張りました。地元の食材の特長を余すところなく生かした料理に、ついつい食べ過ぎてしまいました。満員・満足・満腹・満願・満笑でした。

 明くる日の予定が入っているため9時ごろ、横石さんに見送られ会場を後に一路帰路につきましたが、月の灯りに照らされた月ヶ谷温泉のほのぼのとした印象は私の心に大きな思い出として残りました。シーユーアゲインです。

  「訪ね来し これが噂の 上勝町 葉っぱを売って 二億円とは」

  「葉っぱなら おらの町にも あるはずだ だけどあるだけ それがどうした」

  「葉っぱ売る 狐の世界と 冷やかせば 夕日なんぞは もっと馬鹿げて」

  「イメージを 膨らませたる 人に会う 予想以上の 才媛びっくり」


 

[ この記事をシェアする ]