shin-1さんの日記

投稿者: | 2006年8月22日

○池ができたよ

 この暑さの中でせっせと貰った鯉の稚魚のために掘っていた親父手づくりの小さな池が庭の隅に出来上がりました。畳半畳ほどの猫の額ほどしかない池ですが、さすが器用な親父だけあって見事なものです。池が漏るといけないので最後の仕上げはやはり親類の左官さんにお願いして上塗り仕上げをしましたし、水道工事も自分が排水工事はしたのですが給水工事は水道屋さんに傍の防火用水タンクに穴を開けてもらいカランをつけて、あっという間に全てが揃いました。あとは灰汁抜きをして水を溜めると早速鯉の稚魚のお引越しとなるのです。

 そもそもこの池を造る計画は鯉を飼育している馴染みの業者さんから稚魚を貰った一週間前から始まりました。鯉の稚魚を貰う。⇒鯉の稚魚を水槽で飼い始める。⇒餌と鯉の糞で水槽が汚れる。⇒鯉の稚魚を池に入れる。⇒池の鯉が稚魚の餌つつきで餌を食わなくなる。⇒稚魚を水槽に生簀を造って分離する。⇒その生簀の稚魚の行き先のため池を掘る。⇒土木作業をする。⇒仕上げは左官さんに依頼する。⇒給水は水道屋さんに依頼して防火水槽に穴を開ける。⇒完成。てな調子です。

 ご覧下さい。素人とは思えない出来栄えでしょう。もう昔池で使っていた浄化用ポンプまで用意する念の入れようです。多分2~3日後には灰汁も抜けて鯉の稚魚が涼しげに泳ぐことでしょう。

 親父には私にはない違ったおおよそ3つのネットワークがあって、その人たちが足繁くやって来ます。第一のネットワークは鯉仲間です。親父は自分の掘った池で8匹の自慢の鯉を飼っています。大きいのは10キロもあるような凄い鯉で、遠来のお客さんも「立派な鯉じゃねえ」と褒めてくれます。朝底水を抜いて餌をやるのが日課です。こんな小さな池なのに専門業者が持っているような浄化槽設備をつけて万全な飼い方をしているので鯉の見分け方、飼い方何でも一通りは薀蓄を語れるのです。

 第二のネットワークは骨董仲間です。家の横に海の資料館「海舟館」を設置している変わり者で、骨董品を収集したり磨いたりするのが得意で、余り値打ち物はありませんが値打ちがありそうに見せるところが親父の凄さでしょう。普通骨董品が好きなだけならばボロいものを所狭しと並べるのが普通ですが、親父は美的感覚があってそれなりに展示に耐えているのです。勿論自分の造った和船の模型などは玄人はだしで、30数隻の模型がこれまた美しく飾られています。

 第3のネットワークは野菜づくりでしょうか。近所のおばちゃんがやって来ては野菜づくりの話をお茶を飲みながら話しています。親父は若い頃ガンで顔の手術をしていますので人前に出ることは極力控えてきました。特に最近は手術の後遺症で多少よだれが出るため飲み食いの場所は、人に迷惑がかかるからと出ないのです。でもこれら3つのネットワークを持っているお陰で元気に過ごしています。

 親父が何かを始めると私たち家族はハラハラします。88歳になっのだからもう少し穏やかにと思うのですが、頑固でわがままな性格は死なないと直りそうにありません。私も妻も近頃は諦めて怪我をしないように見守るだけなのです。今回の池を掘る計画も孫がやって来て池にでも落ちたら大変と反対しましたが、一向に聞く耳を持ちません。まあいいかと私は思っているのですが妻は「あなたが強く言わないと」と圧力をかけてきます。でも長年一緒に暮らして知っている親父の性格ですから、私が妻と親父のクッションになっています。長男で61歳にもなった私が親父に一目置くこともまあ許せる範囲でしょう。

 私は常々メダカを飼いたいと思っています。親父が掘った池でやがてメダカを飼おうとトンビがアブラゲさらう計画です。「シー、これは内緒の話で言っては駄目ですよ」

  「池できた 灰汁が抜ければ お引越し 親父はまたまた やりたいことを」

  「真似できぬ 八十八歳 挑戦を いやあお見事 今度も一流」

  「親父さん 我流極めて 生きている 俺も見ておれ 今に一流」

  「妻曰く あんたも父も 同じよう だって親子だ 変わるはずなく」

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