○今日は市議会議員の選挙です
この一週間、市会議員立候補者の街宣カーが町中を行き交い、何となく町が騒がしく感じられていました。その選挙運動も昨日のふり絞るような「最後のお願い」で幕を閉じましたが、立候補者は開票結果が分かる今夕遅くまで、どんな気持ちで過ごすのでしょう。今回の選挙には21人の定員に対し21人が立候補し、ひょっとしたら「無投票かも」と楽観視していた向きもあって、降ってわいた少数激戦によって、少々盛り上がりの欠ける選挙戦となりました。市長選が無投票だったことも追い打ちをかけているようです。
今朝は親父の脛の具合を見に隠居へ行ったところ、病院の処置が良かったのか注射が効いたのか分かりませんが、歩く姿も元に戻って一安心といったところです。何せ歳をとっての足腰脛の病気は寝たきりになる危険をはらんでいるので、自分も余程うれしかったのでしょうか、昨日まで「選挙にはよう行かん」と言っていたのに、「選挙に行く」というのです。午前7時過ぎ親父を乗り降りが楽な軽四トラックに載せて投票所である町民会館へ連れて行きました。最近は事前投票が多いためか、昔のような込み具合は殆どなく、最も身近な市会議員選挙というのに投票所は散閑としていました。
親父は91歳になりましたが、これまで選挙の投票は欠かしたことがないのです。若いころガンにかかって左目を失明しているため字を書くことができません。投票の度に代理記載をお願いしなければならないのが苦痛のようですが、それでも一市民としての権利と義務を果たしてくれ嬉しい限りです。今日も「あと4年後までは生きているかどうか分からんので、今日が最後になるかも知れん」と、老いの限界を悟ったような話を私にしました。「じいちゃん、まだまだ元気でおらにゃあいけん。次の選挙もわしが連れて行ってやるから」と励ました次第です。
旧双海町では一人の現職議員が辞め、一人の新人が立候補したため、合計4人の立候補となりました。前回の小選挙区では少ない投票数で戦えましたが、今回から全市一区となって、田舎の議員は票の上積みと慣れない広域選挙に苦労しているようでした。行ったこともない場所へ選挙カーを走らせなければならない重圧は相当なもののようです。でもこうして合併後の選挙は進んで行くのでしょうが、できることなら善戦して地元の議員さんが全員当選してほしいと願っています。今回の選挙から定員が一人減ったため、今回は一人だけが落選の苦杯をなめなければなりません。その一人に選ばれたくはないと現職も新人もみんな必死で戦っているようでした。
「昨日まで うるさいくらい 走ってた 街宣カーも 今日は見られず」
「九十を 超えた父さえ 一票を 投じるのだから みんなやってよ」
「落選の クジを引くのは 誰なのか 戦々恐々 夜も眠れず」
「ごひいきの 人は果たして どうなのか 入れた一票 行方気になり」