〇秋の終わり・冬の始まり
最近は気候の変化が曖昧で、いつまでが秋でいつまでが冬か分らぬまま師走を迎えています。私が子どものころの1年納めの大相撲九州場所など、もっともっと寒かったと記憶しています。暖房器具の整っていなかった昔ゆえと納得もしていますが、それでもさすがに自分自身が72歳の初老になると、このところの寒さは身に堪え、自宅では一年中半袖半ズボンで過している息子の姿を見て、羨ましく思うのです。
わが家の前に聳える双海町のシンボル本尊山周辺は今が紅葉の盛りで、ハゼの濃い赤い色は少し落葉したものの、黄色味を帯びたクヌギの色が何ともいえない風情を醸しています。わが家の果樹園の直ぐ隣の畑に植えているイチョウは、今が紅葉の真っ盛りで、黄色というより黄金に近い色で一際人目を引いています。隣の畑の持ち主は銀杏を採集する目的で、このイチョウの木を植えたようですが、高齢になってこの2~3年体調が思わしくないらしく、まったく姿を見せなくなりました。
それをいいことに、落ちた銀杏の実は野鳥やイノシシなど有害鳥獣の餌となって、毎夜のように出没して、その余波でわが果樹園も有害鳥獣の洗礼を受けています。有害鳥獣は夜行性ゆえ深夜徘徊をするので、現場を目撃していないため正確なことはいえませんが、餌となるミミズを求め畑のあちこちを掘り返して遊んでいるようです。またヤマイモを掘って食べたと思われる大穴もあちらこちらに見られ、諦めるしかない悪態の行動にため息を漏らしています。北風が強く吹いてイチョウの葉っぱを落とすと、間もなく寒い冬がやって来ます。あと100日は寒さに耐えなければなりません。今日も寒い一日になりそうです。
「いつからが 冬なのかさえ 分らない イチョウは今が 秋の盛りだ」
「寒いねえ 朝のあいさつ この言葉 歩いている人 殆ど高齢」
「拾い手の いない銀杏 格好の 有害鳥獣 餌場になりぬ」
「歳取ると 寒いの苦手 だけれども 健康維持する ために戸外へ」