人間牧場

○孫の押入れ騒動

 昨日の夕方、私は収穫したジャガイモとタマネギをナイロン袋に入れて、弟宅や叔父宅に配るため外出していましたが、孫二人は元気に機嫌よく保育園から自宅へ帰っていたようでした。私が自宅へ帰り、あいにく腰痛とかで伏せっていた弟にいただいた、イサキという魚を流し台に置いて手を洗い、書斎で明くる日広島へ行くための準備をしていると、壁を隔てた隣のダイニングキッチンが何やら騒々しいのです。母親に叱られた二人の孫が大声で泣いているようでした。壁の向うの出来事ですが孫たち二人が喧嘩をして母親の言うことを聞かない姿が容易に想像できたので、ダイニングキッチンに入ってみると、床に寝転んでわめき散らしていました。

 私は有無を言わせず下の孫奏心を抱き抱え、玄関から孫が目下のところ一番怖がっている煙会所へ連れて行きました。これまでにも悪いことをしたらお仕置きの場所として使っているので、孫は手出し足出し大声を出しで、「もうしません。堪えて下さい」と大声で泣きながら私に訴えましたが、構わず戸を開け畳の上に置いて戸を閉めました。孫は泣き叫びながら内からドンドンと板戸を叩き開けようとするのですが、私が必死で開けないようにしました。やがて喧嘩の原因となった兄希心も母親に言われたのか「ごめんなさい」と鳴きながらやって来て、二人とも煙会所の中に正座をさせて再び戸を閉めました。

 中の様子は容易に想像できました。泣きながら「もうしません。おじいちゃん、堪えて下さい」と何度も侘びをさせ、二人を抱き抱えて諭しましたが、二人ともおじいちゃんのただならぬ激怒した姿に驚いたようで、しゃくりあげて泣いていました。
 子どもを叱って諭すのは親の責任かも知れません。でもこの二人は私にとっても大事な内孫なのですから、「ならぬことはなりませぬ」とばかりに時々悪者になっ、て育爺ぶりを発揮するのです。子どもが小さい頃のしつけはとても大事です。同居するようになって一年が経ちましたが、私の役割は日増しに増えてくるようです。

 この一年で孫たちが生活習慣として出来るようになったことは、靴を揃えること、障子を破らないこと、仏様に手を合わせることくらいですが、これはとても大きな進歩なのです。近所の家の障子が孫の出現によって破れ放題であるのを見るにつけ、わが家の障子は破れはひとつもないのですから、これはもう孫を誉めてやらなければなりません。また靴は外から帰るときちんと揃えれるし、手を洗ってうがいをする習慣も身につきました。嬉しいのは仏様に手を合わせて時々ですが祈っているようです。これからも私は例え嫌われても、育爺としての役割をしっかり果たそうと思っています。

  「だだをこね 泣き叫ぶ孫 抱き抱え 有無を言わせず 倉庫押し込む」

  「悪いこと したら倉庫が 待っている 孫は薄々 セオリー気づく」

  「悪ガキが 二人もいても 障子等 破ることない 孫たち立派」

  「もうしません しゃくりを上げて 泣きながら 孫は私の 懐飛び込む」 

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