人間牧場

〇讃岐幸治先生の愛媛県教育文化賞受賞祝賀会

 私は仕事柄、若い頃から大学の先生たちとの交流がありました。子どものころは学校で勉強が余り好きでなかったし、高校しか出ず学歴のない私からすれば大学の先生は雲上人で、縁もゆかりもないはずなのに生涯学習の悪戯でしょうか、その後の人生においては大学の先生と深い関係になるのですから世の中は分からないものです。それでも私が影響を受け深く付き合ってきた先生の数はそんなに多くはありません。
 愛媛大学教育学部 讃岐幸治先生
 愛媛大学農学部 泉英二先生
 愛媛大学法文学部 藤目節夫先生
 愛媛大学法文学部 岡本直之先生 
 立教大学 岡本包治先生(故人)
 法政大学 岡崎昌之先生
 法政大学 田村明先生(故人)

 思いつくまま書いてみましたが、愛媛大学農学部長だった泉先生は私を農学部客員教授に推挙してくれた先生だし、岡本包治先生は生涯学習シリーズの本にかなり長文の執筆依頼があったりわが町へも講演で呼んだ経験があるのです。岡崎昌之先生はご存知地域づくり団体全国協議会の会長として、色々な場所でご一緒に壇上に立たせてもらいました。藤目先生は私が法文学部の非常勤講師をしていた頃盛んに出会い、当時平成の市町村合併を指導されました。田村明先生は横浜みなと未来計画の推進者で、先生の書かれた「まちづくりの実践」という本には私のことがかなり詳しく書かれているのです。岡本直之先生は私の娘婿であるがゆえに何かと指導をしてくれていて、特に私のブログの後ろ盾的存在で今も何かと指導を受けているのです。さて私にとって最も大きな影響を与え、最も古い付き合いをしてもらっているのは、やはり愛媛大学の讃岐幸治先生です。先生と初めて知り会ったのは昭和46年のことです。当時私は双海町教育委員会で公民館に勤め始めていました。その後社会教育を13年間やりましたが、先生とは大いに語り大いに酒を飲みました。先生は鹿児島県出身で、当時「生まれは薩摩、名前は讃岐、住んでる所は伊予の国」なんて駄洒落を言って人を笑わせていました。私の町の若者塾を双海塾=創快塾と名前をつけたのも先生だし、県公連の岡島会長たちとやった公民館運動等先生の思い出は数多くあり思い出は尽きないのです。

 この度讃岐先生が愛媛県教育文化賞を受賞されました。何人かが発起人となってお祝いを計画し昨日の夜道後のにぎたつ会館でその祝賀会が開かれました。参加者は社会教育の分野で先生と交流のある75人ばかりが集まっていました。どういう訳か私が発起人を代表して開会の挨拶をする羽目になってしまっていました。仕方なく壇上に立ち先生の思い出話をさせてもらいましたが、見渡した75人の人たちはいわば社会教育の活動家であり、私より先輩や偉い人が沢山いました。まあ私は乗れという船にはこれまでにも臆することなく乗ってきたので、すっかり悪乗りをしてしまいました。
 「坂の上の雲」という小説を書いた司馬遼太郎が、適塾の緒方洪庵のことを書いています。緒方洪庵の塾生への戒めの言葉を借りれば、「おおよそ学者たるものは名誉や地位を欲しがったり金儲けのために働らいてはならない」そうで、その点讃岐先生は緒方洪庵の塾頭として活躍した福沢諭吉や大村益次郎のように、様々な場所で大いに活躍をしながらも名誉や金銭のために働かなかった庶民派な先生なのです。

 

篠原茂議員さんと

 

 昨日は久しぶりにかつて一緒に活動した、懐かしい人たちに出会いました。時の流れの悪戯で私が歳を重ねているように、集まった人たちもそれなりに歳を重ねていました。気がかりは讃岐先生の健康状態だと口々に言っていましたが、先生の健康もさることながら、私を含めてそれぞれの人たちも、健康に十分気をつけるよう、先生から逆に心配されてしまいました。
 ほんの3時間ほどの短い時間でしたが、あちこちに立ち話の輪が広がり、色々なことを話し合いました。酒を飲めない私はむしろ素面であるがゆえ話に積極的に加わりました。私のブログを毎日読んでいるという新居浜市議会議員篠原茂さんとも、ツーショットの写真を撮ってもらいました。また年輪塾メンバーで三崎中学校教師の浅野長武さんとはパトロン議論に花を咲かせました。
 讃岐先生の教育文化賞の受賞などすっかり忘れたような、賑やかなパーティを井門さんが閉めてくれました。閉会後私は同郷の松本宏さんを誘い途中で妻を乗せ、二次会に行くこともなく帰りました。

  「指を折り 数え大学 先生の 顔思い出す あれやこれやと」

  「大学を 出てない私 何故だろう 大学人に 教えてもらう」

  「祝賀会 何故に私が あいさつを? 気がつきゃ歳を 重ねてしもた」

  「楽しみに 毎日ブログ 読んでます 言われ恥ずかし 顔を赤らめ」  

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“人間牧場” への2件の返信

  1. 浅野長武さん
    偶然今朝のアメーバブログ「shin-1さんの日記」に、パトロン論争というタイトルで一筆書いています。読んでみて下さい。
    私はある意味幸せ者で、ささやかながら支援をしてくれているパトロンがいます。そのお陰で今の自分があるのだと、いつもその人に感謝しています。今晩は日本銀行松山支店長さんとギノー味噌の社長を合わせる縁結びの宴を3人でやります。これは私のささやかな恩返しです。
    その模様は又お話します。
    人間牧場主 若松進一

  2.  讃岐先生の人柄には、私も多いに惹かれた一人です。
    若松さんもしかりですが、讃岐先生は、地位も名誉もお金もない田舎者の私に
    気軽に話しかけていただき、様々な学びを与えていただいています。

     「パトロン理論」については、たいへん興味深かったです。
    人の支援をあてにするだけではだめなのでしょうが、
    一緒の目標に向かって歩んでいくという面では、
    たいへん心強い人であることにまちがいありません。

     ぜひ、あの続きをしたいものです。

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