〇キンリョウヘンの株分け
ミツバチの師匠である西予市野村町山奥組の井上登さんに一鉢いただいた、キンリョウヘンという日本ランに今年初めて花が咲きました。庭の隅に他の洋蘭類と一緒に置いて大事に育てていたキンリョウヘンですが、去年夏の猛暑とこと春の寒波に見舞われ、これまで時々観察はしていたものの春先まで何の兆候も見れませんでした。井上登さんのご厄介になり、今年も4月8日人間牧場の巣箱に蜜蝋を塗り、5月始めにキンリョウヘンの切花を巣箱の入り口に設置して入居を待ちましたが、結局越冬種蜂の巣箱を除いて2つに入居しただけで、残りの巣箱2つは空き部屋のままなのです。それでもわが家の裏山に増設した4つの巣箱には全て入居し、ただいまは働き蜂たちが活発に飛び交って蜜を集めているようです。
わが家のキンリョウヘンに7個の花芽がつき、それが伸びて花を咲かせたのは分封が一段落した5月の終わり頃でした。井上登さんの住む野村町山奥組から比べると、双海町は海沿いの町で気温も高めに推移しているはずなのに、何故に花の咲くのが遅れるのか不思議な感じもしますが、桜の開花が他に比べ少し遅いことを思えば、冬の厳しい北西の季節風が花芽の表皮の水分を奪って、硬くしているからではないかと勝手に推測したりしているのです。
それでも遅まきながら花が咲き、働きの薄い裏山の巣箱の入り口に置いたところ4~5日でその巣箱も他の巣箱と同じように活発な活動が見えるようになってきました。
花が終ってかれてしまったキンリョウヘンの一鉢はプラスチックの小さな植木鉢に植えられていました。よく見るとすでに根が張り詰めていて、株分けした方がいいのではと勝手に解釈し、枯らすといけないのでとりあえず包丁で半分に切り分け二つのラン蜂に上か変えました。蜂底に発泡スチロールのトロ箱を割って入れ、根を水ゴケで巻いて土を使わず植えました。この水ゴケは20年も前に私が黒山から採取したもので、ポリ袋に入れて倉庫の隅で眠っていましたが、ここにきて利用できるとは思いませんでした。
順調に育っていつの日にかには井上登さんの手助けもなく、自前で分蜂のための花を確保したいものですが、その楽しみはまだまだ先のことのようです。
「キンリョウヘン 何故にミツバチ 集まるか 俺もフェロモン 出して女を」
「一株を 二株にして ネズミ算 せめて10株に 増やす目論見」
「開花時期 何故に遅いか 謎のまま 今年初めて ランの花咲く」
「二十年 前に採集の 水ゴケを 使い株分け 後が楽しみ」