〇審査会
若い頃は、表彰審査だの原稿審査だの、時には補助金審査など、私自身が審査対象になっていましたが、さすがにこの歳になるとそういったことは少なく、逆に審査する側になることが多くなりました。昨年・一昨年は西予市地域づくりグランプリの審査委員長として審査をしたり、ここ何年かはえひめ地域政策研究センターのアシスト事業の審査をしたりしているのです。
昨日は愛媛県の愛と心のネットワーク推進事業の選考委員会が県立図書館で行われ、審査委員長として末席で他の五人とともに審査に加わりました。
事務局で第一次書類審査を終えた資料が一週間前郵送で手元に届けられ、11NPO団体の提案をひとつひとつ読み取って、問題点を見つけて行くのです。それはいわばあら捜しのようなものですが、県からの助成が正しく使われるためには何人かの複眼でチェックする必要があるからなのです。
今回の事業はNPOだけが事業をこなすのではなく、県の各部局課が共同事業として組み立てるため、主管課の違憲も聞かなければならないのです。そのため団体に与えられた8分のプレゼンテーション時間と7分の質疑時間を合わせると、かなりの時間真剣に耳を傾け、相手の弱点や強みに対して意見を述べなければならないのです。
最近はプレゼンテーションの技術も進んで、パワーポイントを使って分かり易く説明してもらい、大いに助かりましたし、発表をする人たちも各委員の質問に的確に答えてくれました。
11団体の発表が終ったのは午後4時過ぎでした。その後担当課の意見を2分づつ聞いて質問し、採点表に各項目10点満点で点数を書き込むのですが、その場で点数が集計され採集議論をしました。最終審査が終ったのは午後5時半近くでした。緊張を解かぬようつとめて公平に審査しました。その結果はまとめられて近々知事に報告され決定発表の運びとなるのでしょうが、かなり高額な助成金をいただくであろう団体は大いに発奮して愛媛県の地域づくりを盛り上げて欲しいと願っています。
審査を終え、緑の濃くなった松山城の城山や堀の内公園を眺めながら県庁第二駐車場まで、他の審査員と雑談しながら歩きました。季節は早6月です。二週間も早く入梅し、先日は台風も日本列島をかすめるなど、東日本大震災以降天気に一喜一憂しながら過ごしている自分を発見しました。
昨日は菅総理の不信任案が衆議院で否決された最中の審査会でした。菅総理の早い時期の退陣表明もあって、落ち着くべきところへ落ち着いたようですが、小沢さんや鳩山さんたちの猫の目政治に国民が翻弄されたようです。結局は小沢さんは欠席、鳩山さんは反対などなど、訳の分からぬ行動で幕を引いたようですが、今なお避難所生活を強いられたりしている震災の被災者たちにとって、霞ヶ関の茶番劇は何ともお粗末で腹立たしい姿でした。
「審査する 側に回りて あら捜し しているようで 心が痛む」
「選ばれる ために色々 手を尽くす 工夫ありあり 点数加え」
「顔見知り なるべく顔を 見ないよう 公平ゆえに 冷たくあしらう」
「審査表 集計するが だいたいに 同じ評価を しているようだ」