○青年たちよ立ち上がれ
縁とは不思議なもので、何処かのまちの誰かから講演のお声がかかって出かけると、決まったようにそのまちやその周辺のまちから講演依頼のお話が舞い込むのです。昨日出かけた宇和島市が良い例で、妻が「お父さん宇和島へ行くことが多いね」と感心するほど、最近は宇和島から声がかかるのです。
5月25日に宇和島市の女性グループ「べっぴん塾」に小林さんや山本さんのお骨折りで招かれ、古民家を再生した宇和島市大浦の和田さん宅へ出かけました。まるで江戸時代にタイムスリップしたような小さな座卓に気になるカバンを置き、座布団に座ってお話をしました。次回はほんの一週間前の7月10日、宇和島市ファミリーサポートセンターの和田さんのお声かけできさいや広場での子育て講演会でした。
そして昨晩は市役所商工観光課の谷本さんに声をかけてもらい、雇用促進協議会の招きで宇和島市白浜で若者への講演でした。女性グループへの地域づくり話、若いお母さんへの子育ての話、若い青年たちに地域づくりの話と、対象もまちまちで話芸は広がります。
白浜は旧友中島六三郎さんのふるさとです。中島さんとは公民館時代からのお付き合いですが、定年より3年も早く退職して地元で悠々自適農業を営んでいます。昨日は何の前触れもなく1時間以上も前に現地を訪れました。地元の老人たちが集会所近くにたむろしておしゃべりをしている場所に行き、中島さんの消息を聞くと、中島さんの家は直ぐそこだからと新設にも連れて行ってくれました。中島さんはあいにく留守でしたが、見覚えのある奥さんが出てきて色々とお話をしてくれました。そのうち中島さんが畑仕事から帰られ、再び自宅へ上がらせてもらい、積もる話を懐かしくさせてもらいました。
中島さんは自分流ないい生き方をしていました。1haほどの果樹園の世話をしながら時には直ぐ目の前の海に魚を釣りに行き、また自治会長として地域のお世話もしています。近々同じようなリタイア人10人ほどで地域づくりの集団をつくりたいと夢も語ってくれました。過去に固執することなく生きている中島さんのような生き方がしたいと思いました。
(集まった若者たち)
白浜に着くと集落の屋外放送が聞こえてきました。「今晩7時から集会所において、双海町の若松進一さんが地域づくりについて講演されますのでお集まりください」との呼びかけでしたが、少し気恥ずかしい田舎の放送でした。集会は午後7時から始まりました。集まったのは若者に加え地元の人も何人かいて、50人ほどになりました。青年を相手の話なので、マイクもなく肉声なので、できるだけ大きな声で話をしました。返ってくる反応はとても良かったようでした。
いつの時代も地域をリードするのは若者の発想と行動力でなければなりませんが、青年の力が残念ながら今の日本社会にはありません。でも昨夜は久しぶりに青年たちの熱気を感じました。彼らが新しい発想と行動力を発揮すれば、地盤沈下に悩む地域は必ずや再生することでしょう。
「過去よりも 今や未来に 生きるため 地域根を張る 旧友立派」
「久方に 出会って話す 友ありて こんな生き方 俺も見習う」
「若者が 集まるからと 誘い来る パワー全開 大声話す」
「二度三度 同じ地域へ 出かけたる 俺の話も 少しは役に」