○食卓を飾る電子レンジ利用の温野菜料理
年末に20年間も壊れず使っている古くなった電子レンジを買い換えることになりました。何せまだ電子レンジが珍しいころの遺物なので、中に入れた温め物がグルグル回る旧式です。わが家の家訓ほどではないものの、ものを大切にする気風はかえって消費電力を使うため、省エネタイプを息子が選んで買ってきたのです。台所の隅の食器置き場の上にでんと座った真新しい電子レンジは、何処となく風格があって一際輝いて見えるのです。
あれから20日余りが経ちました。これまで電子レンジの使い方は主に温める程度の役割しか使っていませんでしたが、妻は眼鏡と虫眼鏡を使ってカタログを読みながら最近は料理に凝っていて、特に家庭菜園で育っている冬野菜を使った温野菜は、これが飛び切り美味しく私が褒めるものですから、温野菜が一品増えて毎日の食卓が何か違った感じに見えてくるようになりました。
今はキャベツ、白菜、大根、カブ、ホウレン草、チンゲンサイ、ブロッコリー、カリフラワー、ニンジンなどに加え、保存野菜のタマネギ、ジャガイモ、サツマイモにリンゴが加わって、温野菜のオンパレードなのです。電子レンジ専用の耐熱皿に入れてラップをかけ、数分すると熱々の温野菜が出来上がります。私たちが子どもの頃は、野菜は温めたり煮たりすると栄養価を損なうから生のままで食べる方がいいと指導を受けたものです。しかし最近は野菜も生だと量を摂取できないので、煮たり温めて量を食べた方が得策だという風潮に代わってきました。
温野菜にすると野菜の風味はむしろ生より多くなったような気がします。ポン酢やドレッシングで食べるのもいいですが、何もつけずに食べると野菜の香りが楽しめてとても美味しいのです。
これまで冬野菜は家庭菜園で作るけれど、そのうち余って花が咲いたり頭が立ってしまっていましたが、温野菜を作るようになって野菜の消費量が格段に増え、毎日料理が始まる前に畑へ野菜籠を持って採りに行くのが楽しみになってきました。昨晩はサツマイモとチンゲンサイ、ブルっこりーに加えリンゴまで温野菜にする豪華さです。お陰で主食であるご飯の量が幾分か減って野菜と魚中心の食生活になっているようです。
昨日家庭菜園に行って驚いたのですが、友人の伊予市三谷に住む水口さんから昨年の秋にいただき植えていた苗物が丈夫に育っているのですが、中には見たこともないような色のブロッコリーや未だに何という野菜なのか分らないものまであって、水口さんにどんな名前でどのようにして食べるのか聞いてみようと思っているのです。さて紺屋の食卓の温野菜は何でしょうか。楽しみです。
「新品の 電子レンジが 活躍し 温野菜たち 食卓飾る」
「そういえば 最近体調 いいようだ 妻のお陰か? 野菜のお陰?」
「名前さえ 知らない野菜 あちこちに 今年も豊作 菜園楽し」
「肉嫌い ゆえに肉など 食べてない 指折り数え 記憶をたどる」