○美幌散策スケッチ(その②)
早朝散歩とホテルでの朝食を終え、迎えに来た三浦さん運転の車に乗って、両手に花とでもいえる西島さんと松島さんのお二人を加えた私たち一行は、これまで行ったことのない美幌町内の見学に出かけました。西島さんは観光ボランティアガイドの会の会長さん、松島さんは自治会女性部の会長さんという町内外では知名度抜群の方たちなので、行く先々顔が効くのには驚きました。
河川敷に滑走路まで造られた航空公園にはヘリや訓練用戦闘機も展示されていて驚きましたが、残念ながらかなりの投資にもかかわらず今は使われていないようで、雨上がりの滑走路では、スケートのちびっこ選手たちがシーズン前の特訓に励んでいました。
美幌町には町内を見下ろす丘の上に立派な美術・博物館がありました。多分日本の悪しき弊害でしょうが、農林水産省の補助金を受けたと思われる施設には、発動機などの農機具が玄関先に展示され、中に入ると博物と美術が多目的に展示をされていました。農業も博物も美術も全て追求するようにされてはいますが多目的過ぎてかえって無目的になっているような感じがしました。それでも中のジオラマなどは中々のもので、必見に値するようなものが沢山ありました。学芸員も数人のかれているとのこと、学芸員の苦悩を垣間見るようでした。
(航空公園に展示されている戦闘機)
(博物館と農林業センターの中ほどに植えられている超ビッグなかつらの大木)
その横に農林業関係の宿泊研修施設がありました。木造の研修施設ではパンやソーセージなどの体験メニューもあってかつては沢山の利用者があったようですが、財政難を理由の人件費や人員削減などの影響もあって今は少し右肩下がりのようでした。いずこも同じ秋の夕暮れって感じの現況でした。
見下ろす広大な畑はタマネギ生産発祥の地だけあって、沢山のタマネギが収穫用コンテナに入れられて野積みされていました。今年は夏場の天候不順に翻弄されて、農家も減収減益の苦境に立たされているそうです。間もなく冬の季節を迎えるだけに、少し秋の風を冷たく感じました。
近くのお蕎麦屋さんで美味しい昼食をご馳走になりながら、4人で色々なお話をしました。私にとっては少し長めとも思える北海道5日間の旅でしたが、多くの深いご縁をいただいて、写り行く季節を満喫させてもらいました。
(経由地東京羽田の夕日に心癒されながら)
女満別空港は美幌の町から15分余りの近い場所にあります。今回の旅は東京経由ながら女満別空港空港から始まり、女満別空港で最終章となりました。前回の雪の北海道と違い今回は秋の北海道でしたが、前回と同じく今回も空港まで多くの皆さんが見送りに駆けつけてくれました。
特にチェックインして間もなく佐呂間の船木さんが見送りに駆けつけ、慌てて外へ出なおすハプニングもあって、再会を約束して機上の人となりました。去り難し美幌の町や遠くに見える佐呂間湖を目と心に深く刻みました。女満別空港15時15分発JAL1188便羽田行き、19z915分発JAL1471便松山行き、松山空港着は少し遅れましたが20時50分に到着し、迎えに来た妻の車で家路につきました。
「今回も 深いご縁を いただいて 北の大地は 去り難きかな」
「北と西 同じ日本に 住みながら わがふるさとは 未だ夏日だ」
「秋浅い 北海道は でっかいどう 訪ねる度に 味わい深し」
「来月は また北海道へ やって来る 今度は釧路 夕日楽しみ」