○仔馬の死に遭遇しました
二日目の朝は、北の国特有の日の出の時間が早いため少し早目の目覚めでした。着替えをして思い切って戸外へ出ました。10度近くまで下がった朝の気温は体をしゃきっと引き締めるようでした。ホテルから道の駅さろままでの遊歩道をゆっくりと歩き上手牧場まで行って写真を撮り始めて、一瞬驚きました。母馬が寄り添うように悲しげな姿をしているその傍にポニーと呼ぶべきなのかどうか分りませんがめんこい仔馬が死んで倒れているのです。最初は横になって眠っているのではと思っていましたが、動かないところを見るどうやら死んでいるようでした。馬に襲われたのか、あるいは拍子なのか、「ああ旅先でもこんな出来事に巡り合うのか」と思いつつ、急いで引き返しフロントの女性に牧場管理者へ知らせてもらいました。
(死んだ仔馬の近くで悲しそうな母馬(右手前))
道の駅まで通じる別の道を再び散策し、南瓜のトンネルを見に行きました。パイプハウスの横と上には無数の観賞用カボチャが鈴なりにぶら下がっていました。後でシンデレラ夢まつり実行委員会かぼちゃ班長である役場保健福祉課補佐の武田さんから聞いた話ですが、ここ佐呂間町はカボチャが特産品だそうで、それにあやかり50種類ものカボチャを作り、彼自身もカボチャ博士と呼ばれているそうです。全国各地へ自作の種を送り届けてカボチャ交流をしている話しにすっかり魅了されてしまいました。渡された記録集にはカボチャの種の送り先から届いたカボチャと記念写真を撮ったスナップ写真と感想文が手づくり文集らしくほのぼのと載せられていました。
朝が早かったため、道の駅の中へは入れませんでしたが、店員さんの一人がシルバーウィークのお客を当てにしているのか無造作に椅子や机を並べていました。道の駅もひところはブームで全国各地に普及しましたが、指定管理者制度という新たな制度の導入によって無機質なものも見られるでけに関心がありましたが、残念ながら中や経営状況を見学することはできませんでした。聞けばこの道の駅は冬の交通量が少ない難点はありますが、経営的には好調のようでした。
悠輪閣というホテルの朝食は一流で、食べきれない程の海の幸が温かく出てきました。ホタテ汁や炭火の上で焼く食材はどれも満足いくものでした。仕事がらこれまで全国の色々なホテルに泊まり朝食を食べましたが、ここの朝食はナンバーワンだと思いました。お陰さまで朝から至福の時を過ごし、今日も一日いいことがあるような予感がしました。
ホテルは2泊するとよく分ると言います。つまり料理のバリエーションが見えてくるのです。佐呂間町のご厚意でこのホテルに2泊することになっていましたが、二日間とも全く違ったものが出てこれも大きな満足でした。
「母馬の 目に涙する 仔馬の死 朝の牧場 悲しく明けぬ」
「カボチャでも 博士呼ばれる 人ありて 町は何だか 活気ありそう」
「旅の宿 二泊もすれば 化けの皮 ここは凄いぞ 穴場を見つけ」
「旅先の 宿にコールの 電話あり 妻は私の 体を案じ」