○かまどの築炉状況写真
息子からかまどの築炉状況を詳しく写真で記録するよう依頼があって、一日目は何とか時間を割いて対応したものの、二日目の昨日は残念ながら午後3時まで仕事が入って記録することができませんでした。ここにきて順調に進む築炉作業がどうしても気になって、遅まきながら3時から人間牧場へ出かけて行きました。築炉作業はかなり進んではいましたが、それでもかまどの肝心な部分の写真は撮れました。
(かまどの周りに耐火レンガが立てられ、心臓部分が見えてきました)
(漆喰で周りを固められる煙道型枠)
(かまどの焚き口には鋳物の窓が取り付けられました)
(排煙型枠の上にハガマを乗せたかまどの内部)
左官の大将は職人とは思えぬ優しい方で、年齢的にはおそらくこれからもかまどを築くこともそんなに多くはないと思っていて、写真撮影にも快く応じてくれました。またもう一人の左官さんは40年間左官をしているのにかまどを築炉するのは初めてだと言って、私と同じように工程の全てを作業をしながら写真に収めていました。
耐火レンガをサンダーで切りながらの作業は予想以上に手間のかかる仕事だと思いました。切ったレンガを水に浸しセメントとスサワラ、石灰などを調合した漆喰のようなもので固めて行くのですが、素人の私にはどこから排煙するのか説明を聞かなければ分りませんでした。発泡スチロールで丸い型枠を作って組み立てていましたが、どうやらこの型枠が煙の道となるようです。一晩養生をして明日は型枠を外せばそれが分るのだそうです。
昨日は友人松本さんのおばあちゃんが亡くなってお通夜に出席するため、後ろ髪を引かれる思いで人間牧場を下りましたが、今日は人間牧場の取材や見学が来るため作業工程を写真に収められそうです。
左官さんの話によると、後二日くらいで目鼻がつくそうですが、工事が終わってもひび割れを防ぐため自然乾燥に約1カ月くらいかかるそうで、早くても10月の新米の出回る時期に初釜のようです。味噌汁や漬物の準備も着々始まって、何かワクワク・ドキドキしてきました。日本の食文化のルーツとも言えるかまどについて、もっと勉強して楽しみたいと思っています。それにしても息子は設計の仕事をしているとはいいながら、よく調べて取り組んでいるものだと感心しました。
「凡人が ゆえにかまどの 姿まだ 見えずオロオロ 写真に収め」
「なるほどと 感心しつつ ウロチョロと 邪魔ともいえず 左官付き合う」
「いつの間に 息子と左官 話し合い こんな計画 練っていたのか」
「夕暮れに なると藪蚊が 肌を刺す 夏の名残りの 平手でパチン」