shin-1さんの日記

○梅の花真っ盛り

 年末から年始にかけて腰を患い、おまけに全国行脚や娘の入院で孫の世話などがことの他忙しく、このところとんとご無沙汰の人間牧場でしたが、先日半日ほど余裕が出来たので出かけました。殺風景な冬の景色は相変わらずですが、それでも雑草は偉いもので、日当たりのよい場所では伸び伸びと緑を増やしています。暖冬といいながらも冬を越した木々はどことなく枝先が赤らんで、春を待つ息吹が感じられました。

 驚いたことに昨年買い求めた梅林の梅の花は、いつの間にか満開の時を迎えて馥郁とした香りを一面に漂わせていました。肥料もやらず、剪定も怠っているツケは必ず来るのでしょうが、それでも草刈だけはきちんとやっているので、梅の木の下にゴザを敷き、菓子とお茶を運んでたった一人ながら花見としゃれ込みました。肌を撫でる風はまだ冷たいようですが、ゴザの上に大の字になって横になると、大空の雲が西から東へとゆっくり流れ行き、何ともいえない夢心地の世界に誘ってくれました。梅の花の香りもまた格別で、時折やって来るメジロが小声で鳴きながら蜜をついばんでいました。

 私は今年、一足早くもうウグイスの鳴き声を聞いています。「えっ、ウグイスの初鳴き?」なんて人もいるでしょうが、私も最初は「えっ?」とわが耳を疑いました。そのウグイスは近所の行きつけの散髪屋さんが飼っているものなのです。その散髪屋の大将は若い頃からメジロを飼うのが趣味で、多い時は20羽以上も飼っていました。勿論許可を得てのことですから何の問題もありませんが、メジロ愛好者はいい鳴き声をするメジロを手に入れるため様々な努力をしています。野生のメジロをおとりと鳥もちで捕獲し、大事小事に育てるのですが、よく鳴くような訓練や餌に工夫をして鳴き比べ大会で優勝することが夢なのです。メジロの世界もこうした勝負を勝ち抜くと横綱、大関、関脇など、相撲と同じ番付があるのです。

 その大将はメジロと一緒にウグイスも飼っていて、先日散髪に出かけて頭をかってもらっていて、ウグイスの初鳴きを聞いたというわけです。そのウグイスは随分訓練されているのかウグイスの谷渡りも出来て何とも風流な散髪屋さんなのです。

 梅が咲く頃には梅の花がいいと、滋賀県長浜の盆梅を見た時思ったし、数日前に同じ長浜でも伊予の長浜の駅の裏で早咲きの桜を見た時は桜もいいなあと思いました。またわが町では水仙に変わって黄色い菜の花が所狭しとしているのを見ると、菜の花も捨てがたいと、移り気な思いを巡らせました。亡き母が存命中に私に言った言葉を思い出しました。私「母ちゃんはどんな願いで僕を育てたん」。母「野の花を見ても美しいと感動すような子どもに育てたかった」。私「ふーん」。さてそんな心根の優しい子どもに育っているのでしょうか。天国の母はどう思っているのでしょう。

 それにしても瀬戸内海に面したこの景色、いいでしょう。

  「ウグイスの 初鳴きドキリ 知らなんだ 床屋の大将 飼ってる鳥とは」

  「梅林に ムシロを敷いて 花見する たった一人の 贅沢味わう」

  「梅の香を ひねりて一句 詠む余裕 自由人とは 嬉しきことよ」

  「梅林の 向こうに広がる 瀬戸の海 島影行きし 船ののどけき」  

 

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“shin-1さんの日記” への1件の返信

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     こんばんわ、17日(土)に甲斐市での講演を聞かせていただきました。とても面白く、興味深い講演会でした。どうもありがとうございました。
     私は洋塾という学習塾を経営している塾長に依頼され、ブログを書いている者なのですが(塾講師ではありません)、きっと誰かのお役に立てると思って今回も若松さんから聞いたお話などをブログで紹介させていただいておりますのでご報告に上がりました。どうぞよろしくお願いいたします。
     若松さんのブログを少し読ませていただいたのですが、川柳などもあり、講演会と同じように「なるほどな~」とためになるブログですね!またお邪魔させてくださいm(_ _)m

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